プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスの2軍本拠地が宮城県に移る可能性が出てきた件について、楽天は9月29日に池田敦司副社長が斎藤弘(さいとう・ひろし)山形県知事を訪れ、本拠地に関する協定の自動延長を行わない旨を伝えました。楽天は、本拠地移転を要望している宮城県利府町とも協議をし、諸条件を検討したうえで、移転するかどうかについての結論を今年中に出すことにしています。
楽天の2軍本拠地が山形県にあるのは、2004年に楽天のプロ野球参入が決まった際に、山形県が熱心に誘致活動を行った賜物です。当初、楽天では練習場と宿舎を山形県に置くとしていましたが、翌2005年には屋内練習場と合宿所の建設を見送り、仙台市への移転を決めました。「このままでは本拠も仙台市へ移転するのでは?」との懸念があったため、山形県は2005年9月に、山形県を正式に本拠とする協定を楽天と結びました。この協定は、どちらかから申し入れがない限り1年ずつ自動延長される内容になっています。そして、11月末で契約期間が切れるため、楽天は山形県庁を訪れ、斎藤県知事に「延長辞退書」を手渡しました。
斎藤県知事は楽天のユニフォームに身を包んで池田副社長を迎えましたが、1試合あたりの集客人数が平均1,000人に満たないことを最も重視していると説明しました。池田副社長は「あくまでも期間の区切り。もう一度条件を話し合う良いタイミングととらえている。」と説明しましたが、平日の日中に試合が組まれている現状では、1,000人を超える観客を集めることは事実上不可能でしょう。遠まわしに「山形県とはこれでサヨナラです」と言われているようなものです。
山形県には、仙台市を本拠地に活躍しているチームの「2軍」ではなく、モンテディオ山形そしてパイオニアレッドウィングスと、天童・山形を本拠地にして活躍している立派なプロチームが2つもあります。しかも、モンテディオ山形は悲願のJ1昇格までもう少しのところまで来ています。今こそ、県をあげてモンテディオ山形を応援していくべきではないでしょうか?
- (関連ページ)
- ■山形県知事、楽天2軍の本拠地継続へ支援を拡充 (2008.09.17)
- http://www.ikechang.com/news/2008/news0809j3.html#080917
- ■天童のニュース:野球
- http://www.ikechang.com/news/news820.htm