市街地の北西部に位置する高木地区には、絶滅が危惧されている淡水魚「イバラトミヨ」が生息しています。このイバラトミヨの生息環境を守ろうと、地元の「高木イバラトミヨ保存会」のみなさんが、イバラトミヨが棲むひょうたん池の害魚駆除を行ないました。
第2ひょうたん池は最上川の支流である高木川とつながっていて、フナやハヤなども生息しています。最近では肉食性のニジマスなども見られたため、「もしかして…」と思い、メンバーのみなさんが昨年12月にニジマスのオスとメスを捕獲して調べてみました。すると、繁殖時期を迎えたメスの胃袋から8匹のイバラトミヨが確認されました。
イバラトミヨは3月に産卵期を迎えます。保存会のみなさんはその前に対策を取ることを決め、2月20日(日)、メンバー8人が網などを使って池から他の魚の取り除く作業を行ないました。このときニジマスやコイは見つかりませんでしたが、イバラトミヨの卵を食べる可能性があるフナやハヤを捕獲しました。さらに、高木川とひょうたん池の合流点に柵を設置し、大型の魚が池に侵入しないようにしました。
このほか、イバラトミヨが卵を産みつける水草が食べられる可能性があることから、カモが飛んでこないようにネットを張ったり、池の上に釣り糸を張り巡らすなどして、イバラトミヨにとって安全な環境をつくりました。今後は、専門家の意見を聞き、害魚の駆除を続けていくかどうか判断することにしています。
(山形新聞2011年2月22日より)
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