3月2日に行われた天童市議会3月定例会「市政に対する一般質問」において、芳賀土地区画整理事業地内に設置を要望しているJR新駅について、民主市民クラブの海鋒孝志(かいほこ・たかし)議員と木村竹虎(きむら・たけとら)議員の2名から一般質問が出されました。
海鋒孝志議員は大きく5つの質問をしましたが、一番最初に「芳賀土地区画整理事業について」と題して「これまでの経過と今後の予定について」「人口減少化社会での事業展開について」「中心市街地活性化策との整合性について」「新駅建設による効果について」と、4点について市長の考えを問いました。続く木村竹虎議員も「JR新駅構想について」と題して「新駅構想の考え方と必要性について市長の考えを伺いたい」と質問しました。
山本信治(やまもと・しんじ)天童市長は
などをメリットとして掲げるとともに、「さまざまな議論があることを承知している」としつつも「設置するということには、わたくしは本市の大きな意義がある」と新駅実現に向けて、引き続きJR東日本に要望していくことを明言しました。
(※以下、それぞれ発言をそのまま文字にしているため、語句が正式名称とは異なる部分等があります)
まず、当初、利便性の高い良質な住環境を形成し、健全な市街地を造成することを目的として73.2ha、1300戸、4000人という大規模なビッグタウンの構想が平成19年にスタートしたわけです。初めて事業の調査費が付いたのは遠藤市長時代でございまして、10年ほど前のことだという風に記憶しておりまして、わたしもその調査費の内容について質問した経過がございます。その間、経済状況、雇用情勢、住宅事情などの事業の成否に関わる大きな環境変化がございました。そして、事業目的達成のため、あるいは情勢にあわせて事業内容もさまざま検討され、変更されてきたようでございますが、計画戸数・居住人口・新駅構想・大型商業施設誘致・屋内遊戯施設・地区から山形市につながる道路建設主体の変更などいろいろございますが、その変更に至った経緯と今後の予定・展望について伺いたいと思います。
次に人口減少社会での事業展開について伺います。山形県・山形市・上山市一体となってUR都市機構主体で平成13年に事業認可を受け15年から分譲スタートした「蔵王みはらしの丘土地区画整理事業」や、平成10年に組合施行で事業認可を受け平成17年に分譲開始した「嶋土地区画整理事業」はいずれも大きな人口をかかえるなかでの計画でしたが、大変苦戦をしているというお話を聞いております。この芳賀土地区画整理事業はいまではもはやあと戻りのきかない事業となっておりまして、事業はぜひとも成功しなければいけない状況にございます。
この事業の成否は推進当事者の組合と、それを積極的に支援している天童市の事業を成功に向けた取り組み如何にその成否がかかっております。大きな投資を伴う事業でございます。結果的に市民の負担になるようなことがあってはならない、そういう観点から成功という二文字を実現するために、具体的にどのような取り組みを考えていらっしゃるのか伺います。成功に向けた秘策等もあれば、ご披露していただければと思います。
次に、秘策の1つなのだと思いますが、区画整理地区内に大型店舗のイオンが進出し、さらには新駅を建設する計画となっておりますが、そうなれば国の遷都とおなじように天童市の中心市街地を移転する、そういう計画ではないかいうような声も聞きますが、これまで中心市街地活性化と称して駅前、老野森(おいのもり)区画整理事業が行われてきましたが、それぞれの区画整理事業が行われてきましたが、大型店舗による大きな影響、打撃は老野森ヨークタウン進出以来の大きな影響があるのではないかと考えます。既存の中心市街地の商店街への影響と対策をどのように考えていらっしゃるのか伺います。
次に、新駅建設には建設費用はもちろん、JRのダイヤ編成、時刻表の変更等々、ソフト面での費用すべてが陳情した自治体持ちという風になっております。JRに構想を、今回の新駅の委託をしているようでございます。建設やソフト面、合わせて市の持ち出し経費っていうか効果、そのへんについてはどのように考えていらっしゃるのか伺います。
新駅構想につきましては、平成16年度及び17年度に設置の可能性について民間コンサルタントに調査を委託し、採算性と運行上のロスタイム発生などが課題としてあげられたところであります。その後、芳賀土地区画整理事業の進捗に伴い、平成22年にJR仙台支社へ要望した結果、新駅設置に向けた本格的な調査を実施することで合意したため、今年度、基本計画調査を委託したところであります。3月末に正式な成果品が提出されることになっておりますが、中間報告では、JR内部で各種課題についての検討がなされ、可能性があるとの判断が示されましたので、平成24年度に、設置に向けた具体的な基本設計を委託し、実現に向けた協議を進めていく考えであります。
近隣商業地域に出店予定の大型複合商業施設につきましては、平成23年度内に土地の売買などに向けた契約を締結する話し合いを進めていると伺っております。
都市計画道路天童山形空港線につきましては、本市の南北の都市間交通において、最も重要な幹線道路の1つであります。県、土地区画整理組合、市が役割分担をしながら、最優先で早期に整備を図るべきと判断したところであります。従いまして、芳賀土地区画整理事業地より南の市道清池南小畑線(しどう しょうげ みなみおばた せん)の整備については、市が役割を担い平成28年度の完成を目指し、市事業として整備することとしたものであります。
子育て支援施設につきましては、既存市街地に整備できないか検討を進めましたが、既存市街地においては施設用地の確保が極めて難しいと判断し、芳賀土地区画整理事業地内に約1ヘクタールの用地を確保することとしたものであります。施設の概要は、天候に左右されず子どもたちが利用できる屋内遊びの広場や、子ども・親それぞれがふれあい交流できる場、子育てに対する悩みや不安について情報交換したり、相談したりできる場などの機能を備えたものとし、平成27年秋のオープンを目指していきたいと考えております。
次に「人口減少化社会での事業展開について」申し上げます。子育て支援施設の整備や、JR新駅の実現、大型複合施設の出店などとともに、良好な住環境を形成するために地区計画制定など、この地域ならではの特色を出しながら定住のための条件整備を進めていくことが必要と考えております。
次に「中心市街地活性化対策との整合性について」申し上げます。大型複合商業施設の出店に伴い、既存の商店街への影響が懸念されるところでありますが、その影響は各個店によって異なってくると想定されます。現段階では、進出者側から出店計画内容が示されておりませんので、既存商店街に対する影響を見極めるのは、難しい状況にあります。今後、出店状況などについて、積極的な情報収集に当たることが肝要であると考えております。本市では、具体的な商店街活性化のあり様について、幅広く市民の皆様の意見をいただくため、商店街の代表者をはじめ、天童商工会議所、青年会議所等の各団体や消費者代表の方に参画していただき、「天童まちづくり・市街地活性化懇談会」を発足したところです。この懇談会の中で大いに議論をいただきながら、中心市街地の活性化と具体的な商店街活性化策や、市で可能な支援策を見いだすことにつなげたいと考えております。
次に「新駅建設による効果」について申し上げます。地方自治体が要望する、いわゆる請願駅の設置に要する経費は、請願者が全額負担することが原則となっております。概算工事費やコンピュータソフトの変更など、開業に要する費用の概算額は3月末に提出される基本計画調査の成果品に示されることになっておりますが、これまでの打合せのなかで、工事費は約3億円、開業費は1億円から2億円と伺っております。その効果につきましては、天童南部地区と芳賀地区に居住する住民や、山形県総合運動公園の利用者の利便性の向上、公共交通を活用した回遊性のあるまちづくり、災害時発生時の足の確保はもとより、国が重点政策に掲げている地球温暖化に対応する低炭素化社会の推進が図られるものと考えております。
いろんな答弁をいただきました。もちろん、それに沿ってしっかりと進めていって成功してもらわなきゃいけないというのが基本にございますが、改めて、例えば「みはらしの丘」はわたしが視察に行ったときには複式学級でございました。立派な学校でございました。いろんなそういう問題を抱えながらの区画整理事業だという風に思っておりまして、わたくしが確認をさせていただきたいのは、例えば、新駅とか子育て支援施設とか、いろいろ変更があったわけです。その変更がどうしてなのかということとか、それから、人口とか世帯数に変更がないまんまいろんな形で進められている。「もうこの事業は成功しなければ、なんともなんないんだ」という意気込みをわたしはお聞きをしたい。
例えば、原子力発電所は「絶対安全だ」と、いうことの安全神話づくりでいろんなことが言われて参りました。そういうことではなくて、本音で「絶対成功するんだ」というような思いを、いろんな秘策等々を含めて本当はお伺いしたかったと、いうことでございました。まずは、そのへんについてのお考えがあれば、お聞かせをいただきたいと思います。「この事業が失敗したら誰の責任だ」なんていうつもりは一切ございません。で、天童市民のために、天童市のためにぜひとも成功していただくための考えをもういっぺん、改めてお伺いしたいという風に思います。
それからですね、駅のほうなんかにも、さきほど言いました、そのいろんな思いがありますが、「そこに駅がなきゃうまくいかないんだ」と思いをお聞かせいただければホントはありがたかった、ということでございました。で、オール市民が、市民の全員が「そういうことだったら」という風なことをみんなが理解・納得をして、それで全体で進めるという体制をぜひお願いしたいということについてもお考えをお聞かせいただきたいと思います。このへんについて、答弁をお願いしたいと思います。
この芳賀の区画整理、人口減少社会のなかで成功大丈夫なのか、というようなことでございますけれども、やはりしっかりと、いま申し上げたようなこと、さまざまなこの区画整理についての考え方、いま第1回目の答弁のなかでわたくし申し上げました、それらをすることによって必ず成功できると、強い信念のもとでやらせていただいております。そういうような意味で、議員からもぜひひとつご協力いただきながら今後進めてまいりたいと思いますので、ぜひお願いしたい。
新駅についても、さまざまな議論があることを承知しております。しかし、これについても先ほど申し上げましたとおり、国の政策等々も含め、それだけではなしに、本市のさまざまな要因・事情も含めて、これらを設置するということには、わたくしは本市の大きな意義がある、しかしそのなかで、開発そのものついての大きな影響もあるということは承知しております。そうしたなかで、商店街をどうしていくのか、旧市街地をどうしていくのか、これらについてもですね、みなさんの意見を大いに参考にしながら対策を練っていくと、こういう準備をいま進めてるところでございます。それについてもですね、ぜひさまざまなご意見をいただきたい、こういう風に思います。
清池南小畑線っていうんですか? 山形に高擶橋、新しい新高擶橋を経由して造る道路を、県道の要望から外して天童市でいち早く市で担当して造るんだと、これも計画内に、区画整理事業の計画内に完成するんだという思いだと思います。
ところが、山形市では実際にはもう市街地までに通るところの地域は、区画整理、地域計画なにもできてないという状況なんかもございます。このへんのところなんかもいろいろな一般質問等での議論にもなったわけでございますが、これもあえて、芳賀の区画整理事業成功のためだと、いう思いで市民に理解をしていただく努力をお願いしたいという風に思っております。
いずれにいたしましても、批判を、わたしはこの事業については(山本市長との市長選でも)争点にもさせていただきました。わたしは「中止」というよりも「見直し」という考え方でございました。で、批判を気にすることは当然いろいろあって、それを造ることもいろんな手段があると思いますが、思いを伝えるということは大変重要なことだと思います。「病は気から」「政策は心から」という風に申します。そのへんのところは市長も十分自覚をしていらっしゃると思いますが、いろいろな誤解があったり、そういうことがないように、しっかりと取り組みをお願いしたいという風に思います。
そのため、既存路線バスを維持することとともに、市営バスやデマンド型乗り合いタクシーの利便性の向上、仙台圏との交流促進を図るための仙山線のスピードアップや奥羽本線との乗り換え時間の短縮、国内主要都市との結びつきの高めるための山形空港の機能強化などを促進するとともに、芳賀地区への新駅設置に向けて、市民の利便性の向上と利用しやすい公共交通網の充実に、引き続き取り組んでまいります。
新駅については、高擶駅や乱川駅と同様の無人駅であり、近隣住民の通勤・通学、山形県総合運動公園の利用者の利便性向上を目的としたものであることから、中心市街地の影響は極めて軽微であると考えております。メリットとしては、既存駅の朝夕の混雑緩和や、既存駅と連携し、自転車を使った街巡り・周遊型の観光など、新たな観光客の創出が可能であると考えております。
なお、新駅構想については、海鋒孝志議員の御質問にもお答え申し上げましたとおりであります。これらのことから、新駅は将来にわたり必要なものと考えておりますので、構想実現に向けて、引き続きJR仙台支社と協議を進めてまいります。
また、その将来的な公共交通網として当然そこにその新駅周辺にホントに沢山の人が生活をするんだと、先ほどの海鋒議員の質問のなかでもあったような意気込みがホントに実現するのであればやはりなければいけないですし、その、例えば今後その環境的にもなるべくマイカーを使わない公共交通機関というのが整備されるのは、整備されるといいますか、重要視されてそして利用されていくというのは理想の社会だと思います。
であれば、なかなか難しいかと思いますけども、久野本、北久野本のあいだにももう1つ駅があってもいいんじゃないかなというような感じすら受けるわけですけども、やはりそういった将来的にその駅だけではなく、その新しい今ある新駅構想だけではなく、そこから波及するその公共交通網、さきほどたくさん市営バス、デマンドバス、そして仙山線、山形空港との位置づけといういことでいろいろお話あったんですけども、大変市長の発言が重みがあって、今後市民に与える影響が大きいというのはわたくしも認識しております。
しかしながら、当然市長個人の思いというのもあると思います。もしかしたら「俺はこんなことをやりたいんだ」とか「こんなこと考えてるんだ」なんていうのもあるかと思います。もし、そういったお考え等もあれば含めてご答弁お願いしたいと思います。
そのなかで、いま乱川と天童駅のあいだにも駅があってもいいんじゃないかと、わたくしもそのとおりだと思ってます。そういうことができるのであれば、可能なのであればやはりそれはものすごくいいこと、すごい、すばらしいことだろうと思うんですけれども、果たしてそれが可能かどうかといいますと、なかなか難しいといわざるを得ませんけれども、そういうものを含めてですね、やはりしっかりと公共交通網の体制をつくっていくと。
それから、芳賀新駅からまっすぐスタジアムに行ってしまうと、まちのこっちの市街地に入ってこないのでないかという心配があるようですけれども、心配の一端というのは理解できます。やはりそういうものをどうしたら、これはその前段でですね、J1時代あるいはその前のJ2時代も含めて、なかなか球場を終わった途端ですね、パッと散ってしまうという現象がずっと続いておりました。
これらの方の何割なんでしょうかね、どのくらいの方々が回遊しているかっていうことになりますと、ハッキリした数字わたくし分かりませんけれども、ただ、試合の前とかあるいは試合の後に「ゆぴあ」に相当数の人が来ているという事実はありますので、回遊してる方々の人数もかなりあるということは事実だと思いますが、それらをより多く回遊していただくためのですね、やはり魅力の発信をどうしていくのか、そういうことをやはり、特にわたくしの仕事としてはですね、そういうものを担当している課にはですね、積極的にそういうものに関わって発信する努力をしていかなればならない、そういう風に思っています。
また、われわれも、そのための具体的なですね、対応策をですね、やはり市民の皆さんにお示しをしていく、こういうことが大事だと思ってまして、そんなことを考えながらですね、いきたいなと思ってます。
夢とか思いとかっていうのは、部分になったのかどうか分かりませんけれども、やはり本市が夢のある、わたくしの考えておりますところの「笑顔 にぎわい 幸せ実感 健康都市」というようなことの将来都市像がですね、実現するためにもですね、さまざまなことのなかでそういうものを具体化していきたいなと、こんな風に考えております。
ま、あの、当然、試合前、試合後にみなさんが寄ってくださるわけじゃないと思いますけども、いま現在、商店街、温泉街で生活あるいは商売されてる方々も1人でも多くのお客さんを得ようということで、いま必死になっていろんなことをやろうとしている、あるいはやっているところだと思います。
ぜひ、その人が集まるきっかけというのがあるのであれば、本市としても、そういった方々に協力して、あるいはそういった方々の協力を得て、この天童市の市街地の賑わいというものを創出していただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
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