天童市が生産量日本一を誇る果物の女王・西洋ナシ「ラ・フランス」について、今年の販売開始基準日を10月22日とすることが決められました。これは、9月22日に行われた山形県「ラ・フランス」振興協議会で話し合われたもので、予冷追熟が必要なラ・フランスをおいしく食べていただくために販売開始日を統一しようと、3年前から始められた取り組みです。
県は特産のラ・フランスについて、今年、全国一斉に販売を開始する日を去年とおなじ、来月22日にすることを決めました。全国一のラ・フランス生産量を誇る山形県は、3年前から高い品質を維持するため、食べごろに合わせて全国一斉に販売日を統一する「販売開始基準日」を設けています。
今日は、県農林水産部や園芸試験場、それに農協などの担当者が参加して、生育状況などから販売開始日をいつにするか話し合いました。それによりますと、今年の県産ラ・フランスは平年並みに順調に生育し、収穫の最盛期は来月12日ごろで、追熟に必要な日数を加えると、最も食べごろになるのは来月22日ごろになりそうだということです。このため、県は来月22日を「販売開始基準日」として、全国一斉に店頭での販売を始めることを決めました。
また、今年の果実は去年より少し小ぶりなものの、収穫量は平年並みの1万5500トンで、糖度も平年並みということです。
県内の主産地JAや自治体、市場などで組織する県「ラ・フランス」振興協議会の会合が29日、山形市の県自治会館で開かれ、今季の統一販売開始基準日を、主力の予冷品は10月22日、エチレン処理品は同17日とすることを決めた。いずれも昨年と同じ基準日。収穫量は1万5500トンが見込まれており、一昨年を25%ほど上回る大豊作となった昨年からは6%ほどの減となることが予想される。
県農林水産部によると、予想収穫量などは今月26日に県内の20園地を調査した結果から導いた。収穫期は花の満開からの日数、積算気温、実に含まれるでんぷんの消化程度、果肉の硬さなどから判断。園地によって、ばらつきはあるものの今季は昨年同様の10月7〜16日とみられ、収穫盛期は同11〜13日の見込み。
収穫後に冷蔵し、追熟させる期間(15日間程度)を考慮し、流通する実の大部分を占める予冷品の統一販売開始基準日は同22日、エチレンガスによる早熟処理した者に関しては収穫盛期6日後の同17日とした。
ラ・フランスを含む西洋ナシ全体の予想収穫量は1万7900トン。実を付けたラ・フランス園地の推定面積は719ヘクタール(前年比1%減)で、西洋ナシ全体の83%に当たる。ラ・フランスの10アール当たりの収量は2150キロと推計されており、近年では2009年の2300キロ、15年の2240キロに次ぐ豊作が期待される。
県は予冷品の統一販売開始基準日の来月22日に、恒例となっている県内での販売促進PRに加え、今年は宮城県でも初めての販促活動を展開する。
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