［朝日新聞］新小中学校1人10万円支給　天童市は261億円　前年比0.6％減

　天童市は16日、前年度当初比0.6％減となる261億3千万円の新年度一般会計当初予算案を発表した。山本信治市長は記者会見で「子育て支援策に力を入れた。コロナ対策については、国や県の施策の状況を見ながら補正予算で機動的に対応したい」と話した。26日開会の市議会定例会に提案する。

　山本市長が目玉に掲げたのが、今春、小中学校に入学する子どもがいる家庭に、子ども1人につき10万円を支給する「エール天(10)支給事業」。対象を1150人と見込み、1億1970万円を計上した。

　天童市は、将棋をテーマにした人気漫画「3月のライオン」とこれまでもコラボしてきた。新規事業として、同作のアニメ版に出演する声優・花澤香菜さんをナレーターに起用した観光PR動画の制作に739万円を充てる。

［山形新聞］0.6％減、261億3000万円　天童市　コロナ対策、補正で即応

　天童市は16日、2021年度当初予算案を市議会に内示した。一般会計の総額は20年度当初比0.6％減の261億3千万円で、3年ぶりの減額編成となった。子育て支援策の他、産業の活性化、都市基盤の整備などに重点配分。新型コロナウイルス感染症の対策関連費は盛り込まず、補正予算で即応していく。

　歳入は、市税が新型コロナの影響を考慮して8.2％減の76億6918万円を見込んだ。ふるさと応援寄付金の増加を想定して寄付金は24.9％増の25億1千万円を計上。市債は6.8％増の18億5620万円とした。

　歳出は、扶助費の増加などで義務的経費が121億8477万円（0.1％増）。投資的経費は道路新設改良事業の減少などで43.6％減の17億41万円。公債費は2.5％増の23億1049万円とした。

　21年度末見込みの市債残高は220億5965万円（1.5％減）。このうち臨時財政対策費は105億6423万円。財政調整基金残高は19億2586万円（33％減）。実質公債費比率は3.5％で0.2ポイント改善する。

　主な事業として▽小中学校入学応援金「エール天(10)」支給（1億1970万円）▽山口児童館の認定こども園移行（1億1578万円）▽病害虫被害拡大防止（1022万円）▽スマートインターチェンジ整備（2970万円）▽新市街地整備（1815万円）▽長岡地区集落公園整備（6647万円）▽スポーツセンター改修（2億2002万円）―を盛り込んだ。