公益社団法人日本将棋連盟が創立100周年事業の1つとして進めている将棋会館の移設について、天童市はその事業を支援するためにガバメント・クラウドファンディングで1000万円の寄附を募っていましたが、開始から44日目の11月15日に達成したことが明らかになりました。
天童市は15日、日本将棋連盟本部がある将棋会館(東京都渋谷区)移転事業を支援するため、ガバメントクラウドファンディング(GCF)の手法で集めていた寄付金が目標額の1千万円に達したと発表した。
募集開始から44日目の同日に達成し、募集を終えた。支援人数は700人だった。寄付金は、山本信治市長が来月にも同会館を訪れ、日将連の佐藤康光会長に贈呈する。市商工観光課は「日将連と共に、引き続き将棋文化の振興に努めていきたい。多くの皆さんにご協力いただき感謝する」と話した。
将棋会館は1976(昭和51)年の開館から半世紀近くが経過し、老朽化が著しいことから移転する。移転先は現在の同会館近くで、大手不動産企業が建て替える千駄ヶ谷センタービル1階に入る予定。
将棋駒の生産日本一の天童市が、日本将棋連盟の本部がある将棋会館(東京)の移転、新設事業の支援に取り組んでいる。ふるさと納税を活用したガバメントクラウドファンディング(GCF)で事業費の一部として1000万円を集め、近く連盟に寄贈する。新設後の開館の機能充実により将棋ファンを増やし、駒の生産拡大や春のイベント「人間将棋」の誘客などにつなげたい考えだ。
渋谷区にある会館は、1976年の開館で老朽化や対局室の不足などが課題となっている。
新会館は連盟創設100周年の2024年、棋聖戦などのスポンサーの不動産会社ヒューリック(東京)が現会館近くのJR千駄ヶ谷駅前に建設する地上4階、地下1階のビルの1階部分に入居する計画。対局室や将棋道場、ネット中継室などを設ける。事業費の一部6億円をCFで募り、現段階で約2億5000万円を集めている。
市は連盟の動きに合わせ、10月3日に独自で1000万円を目標額にGCFを始めた。ふるさと納税の手法で地元産のサクランボやラ・フランス、将棋駒などの返礼品を設けたところ、全国から700人が協力。12月末までの期限から大幅な前倒しとなる今月15日で目標額に達した。
市は全国の9割以上のシェアを誇る将棋駒の産地で、地元出身のプロ棋士誕生を目標に人材育成にも力を入れる。プロ棋士の指揮で人間が駒として動く「人間将棋」の開催地としても知られ、今春には藤井聡太五冠=竜王・王位・叡王・王将・棋聖=が出演して話題となった。
山本信治市長は「『将棋のまち』である天童の発展には将棋人口の拡大が欠かせない。現在の会館が狭くて使いづらそうなので、私たちの力で少しでもお手伝いしたい」と意義を強調する。寄付は来月にも、山本市長が連盟の佐藤康光会長に手渡す意向だという。
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■天童のニュース:ふるさと納税
■ふるさとチョイス「将棋会館建設への支援プロジェクト」(外部サイト)
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