※説明会は録音・録画が禁止だったため、以下の説明概要や質疑応答については、意訳してます。説明者や発言者の意図とは違う可能性があることをご承知おきください。
サッカーJ2・モンテディオ山形の新スタジアム建設について、天童市が市民文化会館で市民向け説明会を開催しました。会場の都合で定員150名での開催を予定してましたが、開始15分前で満席になり、会場入り口のホールにイスとモニターを設置して対応するほどの盛況でした。主催者発表では250名の参加があったそうです。
[1/74] モンテディオ山形市民説明会の会場は天童市市民文化会館
[2/74] 会場は開始15分前で満席になり、会場入り口のホールにもモニターとイスが設置されました
最初に「市長あいさつ」で新関茂(にいぜき しげる)天童市長がマイクを持ち、これからの人口減少社会において夢ある天童市となるよう、未来に向かって実りある説明会になるよう、参加された皆さまから忌憚ない意見をいただきたい、と挨拶しました。
[3/74] あいさつする新関茂(にいぜき しげる)天童市長
続く「説明」においては、最初に「新スタジアム概要等について」と題して、株式会社モンテディオフットボールパークの代表を務める相田健太郎(あいた けんたろう)株式会社モンテディオ山形 代表取締役社長がスライドを使いながら説明しました。
[4/74] 相田健太郎(あいた けんたろう)株式会社モンテディオ山形 代表取締役社長
[5/74] スライドを使って新スタジアムの概要を説明する相田社長
新スタジアムの建設地を天童市に決めたことについては、仙台方面・太平洋側からもアクセスが良いことを挙げていました。モンテディオ山形がアウェイ戦に向かう場合やアウェイチームが山形にやってくる際に仙台空港を使う場合があり、仙台空港から1時間強で来ることができる交通利便性の高さを強調してました。
SNSやネット等で「アウェイの洗礼」と言われてきたスタジアム南側に座席がない件について、ビジター席はバックスタンド南ブロックに設定されていること、南側に座席を設けた場合はピッチの3分の1に日が当たらなくなり芝の根付きが悪くなることが説明されました。日照を確保するために開設当初は席を設けませんが、将来的にJリーグのルールが変わる可能性があるため、スタンドを増設できる構造にする、との説明もありました。南側の広場には、30メートルのビジョンを設置する計画です。
Jリーグのルールでは、ピッチは天然芝でなければなりません。ただし、サッカーの試合は1年のうち多くても30日間程度しか開催されないため、どうやってスタジアムを回していくか、芝を壊してでも催事などを開催できないか、を検討していくそうです。アメリカでは、芝の上に土をかぶせて「モンスタートラック」のレースを行っている事例もあるそうで、そういうものを調べていく、と話してました。
今後は2025年(令和7年)10月から造成工事を始め、2025年(令和7年)12月に本体工事の地鎮祭を行い、2028年(令和10年)4月に完成して引き渡しを受ける計画です。「若い世代にどういう可能性を残せるか」「若い世代から選ばれる地域になるか」「車をもたなくても生活できる地域にするか」そういった課題を解決するための手段として新スタジアムを整備したい、という意志が伝わってきました。
[9/74] サッカーの興行のために新スタジアムが必要と言ってるのは少数意見だという認識が重要
[10/74] 相田社長が就任した当時、各方面から「スポーツだけやってればいい」と言われたそうです
[11/74] モンテディオ山形の新スタジアムは「山形のすばらしいものを世に広める」ツール
[12/74] 新スタジアムは、持続可能な開発目標(SDGs)の実現に貢献
[13/74] 新スタジアムは「交流人口・関係人口の増加」「持続可能なまちづくり」などを目指すツール
[14/74] 新スタジアムは山形県が抱える課題を解決するためのツール
[15/74] 新スタジアム整備で目指す「交流人口・関係人口の増加」などを実現するための取り組みなど
[16/74] 新スタジアム整備の目的は、サッカーをする場所を造ることではない
[17/74] 新スタジアム整備のために特別目的会社(SPC / Special Purpose Company)を設立
[18/74] 新スタジアムを天童市につくるのは交通の利便性が良く、仙台空港まで1時間強で行けることもポイント
[20/74] 新スタジアムには、治療というよりも予防のための施設を入れる
[21/74] 新スタジアムには、県内各所へのアクセス拠点となる施設整備を行う
[22/74] 新スタジアムには、シェアオフィスや企業の交流の場所を整備する
[23/74] 新スタジアムの周辺は果樹地帯になっており、それらの魅力発進や販売施設を整備する
[24/74] 新スタジアムでは再生可能エネルギーを導入することで、災害時の防災拠点化にもなる
[25/74] 新スタジアム入口のクラブエンブレムが描かれてるところは映像装置で、表示内容を変えられる
[26/74] 新スタジアムのコンコースは広く、雨が降ってもゆっくりできそう
[27/74] 新スタジアムのコンコース内壁には、寄附者?スポンサー?の銘板が設置される様子
[28/74] 新スタジアムには陸上トラックがないので、試合が間近で見られます
[29/74] 新スタジアムのイメージパースが表示されると、たくさんの参加者が写真を撮ってました
[30/74] 新スタジアムは1階と2階に分かれていて、1階の屋内にも観戦スペースがあります
[31/74] 新スタジアムの南側は広場になっていて、外向きにもビジョンが設置されます
[32/74] 新スタジアムをホームゴール裏から見た様子。天然芝を養生するため、南側はスタンドなしで日照確保
[33/74] 新スタジアムのビジター席は、バックスタンド南に設置。スタンドのない南側はホーム自由席扱い。
[34/74] お子さん連れなど自席に長居できない方でも楽しめるよう、コンコースから試合が見られるようにする
[36/74] 新スタジアム1階にVIPルームを整備。調度品は天童木工になる?
[37/74] 新スタジアムのVIP席は、上層ではなく1階に設置する(長崎に同じ)
[39/74] 新スタジアムの選手ローカールーム。後発施設なので、どうしても長崎に似てる感じに。
[40/74] 新スタジアムの選手入場口。壁面や通路照明は青色?
[41/74] 新スタジアムのコンコースはとても広いので、東北芸術工科大学の作品展示会などを検討
[42/74] 新スタジアム南側の広場はタータンで整備して、幼稚園・保育園の運動会での活用を検討
[43/74] 新スタジアムのコンコースは雨が当たらないので、車の試乗会や中古車販売会なども検討
[44/74] 新スタジアムには、企業向けの会議スペースや交流の場を整備
[45/74] 新スタジアムはラグビーが開催できる大きななので、国際大会の誘致を目指す
[46/74] 降雪期間は、新スタジアムでキャンプイベントの開催を検討
[47/74] 新スタジアム南側の広場では、3000人規模のライブイベントも開催可能
[48/74] アメリカでは天然芝をはがしてイベントを開催している事例もあるとのことで、今後検討していくそうです
[52/74] ルール変更の可能性があるため、新スタジアムの南側は将来的にはスタジアム増設も
[53/74] 新スタジアムの造成工事は2025年10月から、本体工事は12月からの予定
相田社長の説明の次に「市の支援及び経済波及効果について」と題して、天童市文化スポーツ課の方が、新スタジアム建設に対して市が支援する理由、新スタジアムに係るこれまでの経緯、令和5年度末に行った経済波及効果について説明しました。
天童市の財政状況を全国レベルでみた場合、天童市は面積が小さいために「標準財政規模」や「財政力指数」は人口規模が同程度の「類似団体」よりも下回っていますが、「経常収支比率」(値が小さい方が財政的に余裕がある)や「実質公債費比率」(値が小さい方が借金の割合が少ない)は良い値となっています(→写真[60/74]を参照)。
道路拡幅については、特設駐車場の南側の道路(=東長岡三本松線)は現行の幅員4.6メートルから大型車がすれ違えるように9メートルまで広げる計画です(→写真[64/74]を参照)。ただし、国道13号交差点までではなく、東端からクラブハウス西側の道路までの区間です。特設駐車場の北側の道路(=荻野戸芳賀線)では新たに下水道整備の工事が行われますが、交通混雑を避けるため、北側の道路(=荻野戸芳賀線)と南側の道路(=東長岡三本松線)は時期をずらして実施する計画です。
[54/74] 続いて、天童市文化スポーツ課からこれまでの支援体制について紹介
[55/74] 市内全地区にモンテ応援隊が組織されてるのは、全国的にも珍しい事例と紹介
[56/74] 天童市応援デーでは、プロ棋士にいらしていただき「将棋×サッカーコラボイベント」を開催
[57/74] 新スタジアム建設の契機は、当時の山形市長が誘致を表明したことから
[58/74] 新スタジアムの建設地が天童市に決定してから、市民説明会まで3年半かかりました
[59/74] 新スタジアムの建設費用には、国の第2世代交付金が活用されます
[61/74] 街の賑わい創出や若者にとって魅力ある場の創出が期待されるため、新スタジアム建設を支援します
[62/74] 天童市は新スタジアム建設工事本体に15億円、造成工事に約3億円を支援します
[63/74] 新スタジアムの周辺道路整備に約8.6億円、下水道整備に約5.4億円をかけます
[65/74] 道路と下水道の整備には国庫補助金と市債または基金を使うため、一般財源の支出はゼロです
[66/74] 一般財源の持ち出しがないため、他の行政サービスへの影響はない見込み
[67/74] 令和5年度末に実施した天童市の経済波及効果について紹介
[68/74] 現在のNDスタでの興行と比べて、新スタジアム開業後は3倍強の約24.3億円の経済波及効果に
[69/74] 令和5年度時点と比べて最近は観客動員数が増えているため、さらなる効果が期待されるとのこと
[70/74] 新スタジアム開業後は、消費喚起だけでなく就業機会誘発が期待されます
[71/74] 新スタジアム開業から2年間で、市の投資額と同程度の効果が期待されます
[72/74] 新スタジアムの造成工事が始まる2025年10月から、駐車可能台数が減ります!
[73/74] 新スタジアム工事による代替駐車場として、天童市内の公共施設から無料シャトルバスを運行(要事前申込)
[74/74] 新スタジアム工事により駐車台数が減るので、可能な方は自転車や電車・バスのご利用を
「質疑応答」では、時間の関係もあり、計5名の方から質問を受けました。質疑応答のあと、締めくくりとして新関茂市長から「やっと1つのハードルを超えただけ」「今後いくつものハードルがある」「モンテ、県と連携して乗り越えていく」と挨拶して、説明会は幕を閉じました。
天童市の県総合運動公園南側の特設駐車場に整備されるサッカーJ2・モンテディオ山形新スタジアムの市民説明会が6日、同市民文化会館で開かれ、建設・運営を担うモンテディオフットボールパーク(相田健太郎社長)と市が約250人の参加者に対し、施設整備の内容やスケジュール、市による支援の見通しなどを提示した。
新スタジアムはサッカーをはじめとする球技専用で、収容人数は1万5千人規模。2028年4月の完成を予定し、来月に造成工事が始まる。
相田社長は、住民の健康増進にも寄与するトレーニング施設、地場産品の販売店、展示や発表に利用可能なコンコース、スポーツやライブイベントができる広場を設けるとした。サッカーで稼働しない時期に人を集める取り組みが重要とし「地域に足りないものや関心が高いコンテンツを取り入れる」と述べた。
市の担当者は、25~28年度に国の補助金を活用して建設、敷地造成で計18億円を拠出すると説明。工事に伴う代替駐車場からのシャトルバス運行や周辺の市道拡幅の方針も伝えた。説明会は市が主催した。
モンテディオ山形新スタジアム説明会の様子(さくらんぼテレビ「News イット!やまがた」より)
モンテディオ山形が天童市に建設を予定している新スタジアムについて、きょう天童市で進捗などを伝える市民説明会が開かれました。
モンテディオ山形は、天童市の県総合運動公園の南側の特設駐車場に、新スタジアムを建設する計画を進めています。きょうは天童市による主に市民を対象とした状況の説明会が開かれ、会場にはおよそ250名が訪れました。
会では、2028年の開業を目指し、来月から造成工事が始まり、今年の12月中旬にはスタジアム部分の着工を予定しているといった工事のスケジュールのほか、建設費の確保の見込みや、完成後の経済への波及効果が紹介されました。
天童市は、建設に関連する市の負担について、本体工事のほか周辺の市道や下水道などのインフラ整備も含めおよそ31億円7000万円を見込み、うち13億3000万円について、国の補助金を活用する予定であることが説明されました。
天童市によりますと、新スタジアムの稼働による天童市への経済波及効果は、現在の3倍となる年間およそ24億3000万円と試算されているということです。
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