出羽桜酒造、円高により10月から海外で値上げ

　ここ最近の急激な円高によって、輸出関連産業を中心として日本経済にじわじわとダメージが出てきています。欧米やアジアなど世界23か国に日本酒を輸出している出羽桜酒造も例外ではなく、円高によって採算が合わなくなってきたことから、10月から海外での販売価格を値上げすることを決めました。

　現在のところ、具体的にどのぐらい値上げするかはまだ決まっていません。出羽桜酒造では10年前から本格的な輸出を始め、現在では、海外での売り上げが全体の5％を占めています。

　出羽桜酒造によると、2年前に値上げに踏み切ったほかの蔵元では、客離れが加速して大幅に売り上げが落ち込んだところもあるそうです。仲野益美（なかの・ますみ）社長は「大幅な値上げをしたことでイギリスなどでは客が離れていった例もあるので、消費に水をさすことにならないか危機感をもっている」とコメントしています。