高校生の就職採用試験が9月16日から解禁されるのを前に、山形県と山形労働局は9月10日、高校生の一日労働局長と一緒に主な経済団体を訪問して求人の拡大を要請しました。一日労働局長の委嘱を受けたのは天童高校3年の市川春奈さん(18歳)で、角元利彦・山形労働局長から委嘱状と名刺を受け取ったあと、山形県経営者協会、山形県中小企業団体中央会、山形県工業会、山形県商工会連合会、山形県商工会議所連合会、山形商工会議所の6団体を訪問し、求人数アップの協力を呼びかけました。
山形労働局によると、来春卒業の高校生に対する8月末の時点での求人数は2,438人で、記録がある1995年(平成7年)以降では最も少なくなっています。このうち山形県内からの求人は1,290人で、前年同期と比べて11.4%増加していますが、リーマンショック前の一昨年同時期と比べると半数ほどの求人数にとどまっています。山形労働局では「県外の企業の求人が減っているのが影響しているため」とし、山形県内の企業に1人でも多くの求人の上積みを求めたいとしています。
一方、就職を希望する生徒の地元志向は高く、山形労働局のまとめでは、縁故、自営従事、公務員を除く7月末現在の就職希望者2,930人のうち、2,116人が地元での就職を望んでいます。
このうち、山形市の山形県中小企業団体中央会では、市川さんが山本惣一(やまもと・そういち)会長【株式会社山本製作所 取締役会長】に要請文書とPR用のポスターを手渡し協力を呼び掛けました。山本会長は「取り巻く環境は厳しいとはいえ、企業の発展に若い力は必要。会合の際は多くの企業に呼び掛ける」と回答しました。また、ほかの経済団体の担当者も「高校生は柔軟性があって指導もしやすいですから企業に積極的な雇用を働きかけたい」と応えてました。
厳しい就職環境について、市川さんは「競争が激しくなりそうで不安を感じる」とし、「みんな地元に貢献したい気持ちは強く、納得のいく就職活動ができる環境づくりをお願いしたい」と話していました。
- (関連ページ)
- ■天童のニュース:商工業
- http://www.ikechang.com/news/news150.htm
- ■天童のニュース:いろんな人々
- http://www.ikechang.com/news/news170.htm
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