天童市西部の寺津地区で、寺津自主防災会が主催する避難訓練が10月10日に行われました。訓練は午前7時30分のサイレンを合図に始まり、各自自宅から避難場所の寺津分館へ向かい、午前8時に避難者の確認訓練を行いました。その後、天童市消防本部のかたを講師にして、119番の電話のかけ方や心肺蘇生訓練などを行いました。
寺津地区は、都川(みやこがわ)や須川などの河川が近くを流れていて、堤防が決壊した場合には地区全体が水没する危険があります。今年の避難訓練では、「都川があふれた場合には地域のこのあたりが水没する」「須川が決壊したときにはこの道路が通れなくなる」といったことなども確認しました。
子どもたちはバケツリレーを体験しました |
心肺蘇生法やAEDの使い方を訓練しました |
<天童市消防本部のかたの説明(119番について)>
- 119番に電話をかけると「火事ですか?救急ですか?」と尋ねる。
- 「どうしました?」と尋ねたとき、例えば「ばあちゃん具合悪くなって倒れた」という話になり、「呼吸はしてますか?」と尋ねると「横になってっけど、なんか、息はしてるみたいだ」という答えが来る。でも、到着すると呼吸をしていないことが多い。呼吸をしているかどうかは最も重要な点なので、耳を近づけて、呼吸をしているかどうかを確認して欲しい。
- 自宅で火事が起きた場合には「どこから燃えているか?(台所?寝室?)」「初期消火をしたか?」「初期消火は失敗だったか?」「家族はみんな避難したか?」などを消防署の職員が尋ねる。ただし、電話の途中でも、「危ない!」と思ったらすぐに避難するように。通報は避難したあと、近所の人からしてもらうように。とにかく、身の安全を確保するように。
- 自動車の火災の場合には、車のなかに人がいるかどうかを尋ねる。火を消すよりも、人命救助が優先される。
- 現場の住所を尋ねたりするが、畑のなかだったり、見ず知らずの場所でたまたま事故に遭遇して電話をしている場合などは、目印になるものがあるかどうかを尋ねる。畑のなかの場合には「どの道を入って行ったか」「どこで曲がったか」などを尋ねる。現場へ向かう交差点まで戻ってもらい道案内してもらうこともあり得る。
- 119番に電話をすると、いろいろ質問攻めにされるが、電話のやりとりしてる途中で消防署からは出動している。だいたい、電話を受けて1分以内には出動している。「しつこい!」「いつまでも電話してないで今すぐ来てくれ!」という気持ちになるかもしれないが、もうその時には出動しているので安心して欲しい。
- 救急車でかけつけても、対応できる病院が見つからないと現場から出発できない。病院そのものはたくさんあるが、医師不足などもあって、受け入れ可能な病院が少ない。かかりつけの病院があればそちらに優先して受け入れ交渉することもできるので、ある場合には教えて欲しい。
- 携帯電話でかけた場合には、どこのアンテナで電波を拾うかによって、つながる先が違ってくる。天童の消防署に直接つながる場合もあれば、寒河江市や山形市、東根市につながってしまうこともある。ただし、その場合には、天童の消防署に転送してもらうことができるので安心して欲しい。
<天童市消防本部のかたの説明(心肺蘇生法について)>
- 心肺蘇生法が必要になった場合、両親や子どもなど身内であれば抵抗なくできるだろうが、見ず知らずの人に対して人工呼吸をするのはなかなか難しい。そういう場合には、とにかく胸骨圧迫(心臓マッサージ)を続けて欲しい。人工呼吸をしなくても、胸骨圧迫(心臓マッサージ)を続けていれば、命の助かる可能性が出てくる。
- 人工呼吸をする場合には、絶対に血液には触れないこと。人工呼吸の相手がどういう病気をもっているのか分からないので、非常に危険だ。秋葉原の通り魔殺傷事件では、とにかく助けようと人工呼吸をした人が肝炎に感染してしまった事例があった。人工呼吸をする場合には、口に直接触れるのではなく、ハンカチなどを口にかけて、血がつかないように気をつけて欲しい。これから寒くなると厚着すると思うので、ハンカチがない場合には、シャツの腕のボタンを少し外して、袖口の部分をハンカチ代わりにすると良い。
- 胸骨圧迫(心臓マッサージ)は1分間に100回のリズムで続けるのがコツ。1分間に100回というのは「世界にひとつだけの花」のリズムなので、イメージしながらやるといい。
- (関連ページ)
- ■2009年(平成21年)に実施した際の様子
- http://www.ikechang.com/news/2009/news0910j3.html#20091012
- ■天童のニュース:消防・防災
- http://www.ikechang.com/news/news686.htm
前の日へ... | 今月の見出しへ... | 次の日へ... |