山形市の市川昭男(いちかわ・あきお)市長が2月21日の山形市議会定例会で発表した新スタジアム建設計画について、翌2月22日には県議会でも質疑が交わされました。
SAY(さくらんぼテレビ) / TUY(テレビユー山形) / YBC(山形放送) / 山形新聞 / 河北新報
話を総合すると、次のようにまとめられそうです。
山形市の市川市長が突如打ち出したモンテディオ山形の本拠地誘致構想。スタジアム建設のパートナーとして名指しされた県側にも困惑が広がっています。
山形市の市川昭男市長はきのうの市議会で自らの公約に掲げていたドーム型競技場計画を一時凍結する一方、サッカーモンテディオ山形の本拠地となるスタジアムを県とともに建設する構想を明らかにしました。この問題はきょうの県議会でもさっそく取り上げられ、委員からは事実関係を確認する質問や、今後山形市から正式な提言があった場合、丁寧な議論と情報公開を求める意見が出されました。
モンテディオ山形の本拠地、天童市のNDソフトスタジアムは屋根を持たないため、Jリーグが秋から春にかけて試合をする秋春制に移行した場合、積雪がネックとなり、試合の開催が難しいとされています。県は、吉村知事が報道陣に語った「最善の方向性を探る」との発言がすべてとしたうえで、秋春制についてはチームを運営するスポーツ振興21世紀会とともに、情報収集に努める考えを示しました。
きのう山形市の市川市長が突然表明したモンテディオ山形の本拠地誘致を含めたサッカースタジアムの建設。きょう開かれた県議会でも波紋を呼びました。
山形市の市川市長はきのうの山形市議会で、公約に掲げたドーム型競技場の建設を凍結し、モンテディオ山形の本拠地誘致も視野に、冬の間も試合ができるサッカースタジアムを県などと共同で市内に建設したいという考えを示しました。このことは、きょうの県議会常任委員会でもさっそく取り上げられました。
また、県議会総務常任委員会でも委員からスタジアム誘致の質問が出されましたが、県側は「現在、情報の収集にあたっている」と述べるに留まりました。今後、どのように話が進んでいくのか、注目されます。
山形市の市川市長がサッカー・モンテディオ山形の本拠地誘致を視野に県と共同でのスタジアム建設の検討を表明したのを受けて、きょうの県議会で質疑が交わされました。きょうの県議会では、プロスポーツを所管する総務常任委員会で委員から県の対応を問う質問が出され、広瀬企画振興部長はモンテディオ山形を運営するスポーツ山形21や現在の本拠地の天童市など、関係機関との協議の必要性を示すにとどまりました。
この問題はほかの常任委員会でも質疑が交わされましたが、突然の山形市の誘致に県側が答弁に苦慮していました。
サッカーJ2・モンテディオ山形の本拠地とすることを視野に、市川昭男山形市長が県と共同で冬季の試合が可能なスタジアムを建設する構想を打ち上げたことに対し、22日の県議会常任委員会で、医院から質問が相次いだ。市川市長から提案を受けたとされる吉村美栄子知事から事務方にまだ話はなく、県側は「(チームを運営する)県スポーツ振興21世紀協会と連携し情報収集に努める」(広瀬企画振興部長)などと答えるにとどまった。
プロスポーツを所管する総務常任委で、阿部昇司委員(県政ク)が「突然の話で衝撃が大きい。(山形、天童)両市の争いになってはならない」と指摘、執行部に現在の状況を尋ねた。これに対し、広瀬部長らが秋から春にかけて試合を行う「秋春制」に向けたJリーグの検討状況を踏まえ、情報収集に努める姿勢を示した。
建設常任委では、モンテの現本拠地であるNDソフトスタジアム山形がある天童市選出の森谷仙一郎委員(自民)が「こうした状況が続くと、市民の不安が交錯する」と強調。同施設を含む県総合運動公園を管理する県土整備部の岡邦彦部長らは「報道で初めて知った」「把握していない」などと困惑気味に語った。
文教公安委でも高橋啓介委員(県政ク)から同様の質問が出たが、スポーツ保健課は「山形市の意向は報道で知った」などと説明するにとどまった。
サッカーJ2山形の本拠地誘致を視野に入れた山形市の全天候型スタジアム構想建設が、市川昭男市長による突然の発表から一夜明けた22日、県議会2月定例会の常任委員会で早速取り上げられた。県当局は慎重な発言に終始し、議員からは異論や反論が相次いだ。
「あまりにも大きな問題提起を十分な協議もなしに出した。ボタンの掛け違いからスタートするような気がしてならない」。総務委員会で阿部昇司氏(県政クラブ)は、市の姿勢を批判した。
答弁に立った広瀬渉企画振興部長は「Jリーグの秋春制への動きなどの情報は収集していく。吉村美栄子知事からまだ指示は受けてはいない。知事の考えに沿ってやりたい」と述べ、県として具体的な検討に入っていない状況を強調した。
市川市長が21日に発表した構想では、天童市のNDソフトスタジアム山形(県総合運動公園陸上競技場)を本拠地とするJ2山形の誘致を目指し、冬期の公式戦が可能なスタジアムを県と共同で山形市内に建設する。
県議会では、山形市による一方的な発表手法に批判が集まり、中川勝氏(自民)は委員会終了後、「担当レベルで固まってから発表すべき問題なのに、合意形成がゼロの段階で出した」と非難した。
市長が新スタジアム構想と引き換えに、公約に掲げたドーム型競技場の計画を凍結したことにも、「不評の公約を撤回する方便では」(中川氏)と疑問の目を向けた。
不快感を示したのは天童市区選出の矢吹栄修氏(自民)。「観客が1000人ほどしか集まらない時期から応援してきた。天童にはチームを物心両面で支える環境がある」と、本拠地移転に絶対反対の立場を訴えた。
市川市長は過去の市議会で、新スタジアムの建設や、県と共同でのスポーツ施設整備の可能性を問われ、否定的な答弁を繰り返していた。ある県議は「何の確証もなしに意見を変え、県まで巻き込むとは考えにくい。県と市の間で、市長の迷いを払うような約束があったとしか考えられない」と首をかしげた。
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