山形市の市川昭男(いちかわ・あきお)市長が2月21日の山形市議会定例会で発表した新スタジアム建設計画について、山形県は、3月5日に行われた山形県議会予算特別委員会で「JR山形駅西口への建設は困難」と明言しました。
モンテディオ山形の本拠地移転問題は、今回の県の表明で危険度が1つ下がったようにも見えますが、安心するのは早すぎます。天童市としては、これを契機にして今まで以上に地域をあげてモンテディオ山形を応援していく姿勢が求められます。
山形新聞:山形駅西県有地 文化施設整備が妥当
山形放送:モンテ本拠地“誘致”吉村知事「オープンな議論の中で対応」
山形テレビ:モンテ本拠地誘致問題 県「山形駅西」調査も…
JR山形駅西側で空き地となっている県有地について、吉村美栄子知事は5日の県議会予算特別委員会で「文化を核とする拠点施設の整備がふさわしい場所」と述べ、老朽化が著しい県民会館(山形市七日町)の後継施設の建設地として活用する考えをあらためて示した。
奥山誠治(自民)吉村和武(県政クラブ)両委員の質問に答えた。山形市の駅西地区の新県民文化施設整備は2005年6月に財政難を理由に事業凍結したが、県は12年度、今日的な意義を持たせた新施設の検討を開始。その後に同市の市川昭男市長がサッカー・J2のモンテディオ山形の本拠地スタジアム誘致構想を打ち出し、駅西地区を候補地に推す声も出ている。
吉村知事は同日の答弁で、駅西地区を想定して県が1992年度に策定した新文化施設整備基本構想や、山形市の都市計画で一帯が文化ゾーンと位置付けられている状況を説明。今後の新施設整備で期待される効果として、近接する霞城セントラル、山形テルサとの連携、機能分担を挙げた上で「(建設から50年が経過した)現在の県民会館に代わる施設整備が喫緊の課題であり、(新文化施設の)駅西地区への整備がふさわしい」と強調した。
駅西地区へのスタジアム建設の可否を尋ねられた広瀬渉企画振興部長は「最低基準の1万5000人収容のスタジアムを配置した場合でも形状は不整形になる。観客の誘導、駐車場の確保などクリアすべき課題は多くあり、難しいと考えている」と答弁した。
サッカー・モンテディオ山形の本拠地誘致を視野に、山形市の市川市長が打ち出した県と共同でのスタジアム建設の構想について、吉村知事はきょう「オープンな議論のなかで対応したい」と語りました。
県議会2月定例会の予算特別委員会で吉村知事は、市川市長が表明した本拠地誘致構想に対する県の姿勢を問われ、各方面への波紋が広がる中、初めて議会の場で考えを述べました。
一方、県が新県民文化施設の整備を目指すJR山形駅西口の土地へのスタジアム建設の可否についても質問が出され、広瀬企画振興部長は「駐車場の確保などの課題も多く、難しい」と答弁しました。また、吉村知事は「西口の土地は文化施設の整備用地として最もふさわしい」と述べました。
続いては、山形市のモンテディオ山形本拠地誘致の構想についてです。
県は、山形駅西口の県有地にスタジアムの建設が可能か、調査していたことを明らかにしました。
県議会予算特別委員会で広瀬企画振興部長は、山形駅西口にJリーグ規格の1万5000席以上のスタジアムを想定した場合、面積が足りないため変形型のスタジアムになると説明しました。また、観客の誘導路や駐車場などのスペース確保からの観点からも、建設は極めて難しいという調査結果が出たということです。
一連の構想について、吉村知事は山形市からスタジアム共同建設に関する正式な提言はまだないとしたうえで、「今後、山形市、天童市、スポーツ山形21などがオープンの場で議論を重ね、相互の理解のもと検討を進めていくことが望ましい」と語りました。
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