サッカーJ2・モンテディオ山形の本拠地誘致を巡り、山形市議会の産業文教常任委員会はきょう、山形市の優位性をアピールする決議文を県などに提出することを決めました。

　これはきょう開かれた山形市議会の産業文教常任委員会で決まったものです。渡辺元（わたなべ・はじめ）委員から提案された決議文は、県と県スポーツ振興21世協会に対し、今後ホームスタジアムの建設が必要となった場合には、山形市の優位性を十分に考慮されることが市議会の意思であると提案しています。市の優位性として「交通の利便性」「集客能力の向上」などを挙げています。

　採決では、阿曽隆（あそ・たかし）委員が「天童に戸惑いが広がり、もっと議論をするべき」と述べて退席したうえで行われ、全会一致で賛成されました。決議文は15日の本会議で発議され、採択後、県などに提出される予定です。

　山形市議会はきょう委員会を開き、モンテディオ山形の本拠地の移転を視野にスタジアムを建設するという市川市長の構想を、指示するとした決議文を採択しました。

　モンテディオ山形の本拠地を巡っては、先月、山形市の市川市長が本拠地を移すことを視野に新たなスタジアムを建設する構想を打ち出しました。この構想について、山形市議会はきょう常任委員会を開き、「県都という優位性を考えると、山形市内にスタジアムを建設することは意義ある施策だ」などとして、支持するとした決議文を採択しました。

　決議文では、財源の確保や建設の予定地などについては議会として議論を深め、市民の意思を反映させて結論を出していくとしています。決議文はあさっての本会議に提案されます。

　この問題を巡っては、天童市の山本信治市長が、引き続き本拠地となるよう県などに働きかけていく方針を明らかにしたほか、天童市議会もチームの運営団体に本拠地の存続を求めています。

山形市議会常任委

　山形市議会の産業文教常任委員会は13日、市川昭男市長のモンテディオ山形の本拠地誘致表明について、市議会として賛同する趣旨の決議を同常任委発議で15日の本会議に提案することを決めた。

　決議案は、県とモンテを運営する県スポーツ振興21世紀協会への提出を前提に、▽交通の利便性▽集客能力の向上▽同協会の今後の安定的な経営基盤の確立等に大いに寄与できる、の3点を挙げ、本拠地としての県都・山形市の優位性をアピールしている。

　11日の常任委で委員の1人が提案し、会派で決議の是非や内容などを検討していた。この日の審議では、本拠地誘致に賛成する意見が相次いだ一方、「まだ議論の過程であり、決議は時期尚早。Jリーグの秋春制移行の前提もはっきりしない」との意見もあった。武田聡委員長を除く委員7人（欠席1）による採決の結果、賛成6、退席1で決議を採択した。