天童市は将棋の生産量日本一を誇りますが、将棋の指し手は年々少なくなっています。そこで、市民が一丸となって将棋のまち天童を世界に発信することで、より一層地域の「たから」である将棋に誇りと愛着を持ってもらおうと、天童青年会議所(JC)が、将棋の対局数でギネス世界記録を目指すイベントを開催しました。
「千局盤来 将棋対局で世界記録に挑戦!」と銘打って行われたこのイベントは、天童芳賀タウン(芳賀土地区画整理事業)地内にオープンした「イオンモール天童」東側の道路を会場に開催されました。イオンモールの長さと同じおよそ400メートルの道路を通行止めにして、ここに机とイスを並べました。
参加者は2088人で、東京都内で樹立された同時対局数の記録を塗り替えることはできませんでしたが、「青空のもとでの対局数としては日本一に間違いありません!」と、主催者を代表して山口宰(やまぐち・つかさ)天童青年会議所理事長が感謝の言葉を述べました。
午前10時からの開会式が終わると、さっそく対局が始まりました
イオンモール天童の東側壁面に掲げられている左馬は、羽生善治(はぶ・よしはる)棋士の書によるものです
小松善雄・市議会議長(右)と対局する山本信治・天童市長(左)の姿もありました
イオンモール天童の長さと同じ400メートルの距離で将棋の対局が行われました
イベントの様子は、テレビや新聞など多数の報道機関で紹介されました
早めに対局が終わってしまい、ドミノ倒しや将棋崩しを楽しむ人たちもいました
感謝の言葉を述べる山口宰(やまぐち・つかさ)天童青年会議所理事長
将棋の同時対局数で世界一に挑戦するイベント「千局盤来」(せんきょくばんらい)が4日、天童市のイオンモール天童前で開催された。世界記録(3148人・2012年、東京で記録)には届かなかったが、県内外から集まった2088人が通りにずらりと並んだ盤上で対局を楽しんだ。
全国の将棋駒の95%を生産する同市をアピールしようと天童青年会議所(山口宰理事長)が主催。直線で約4000メートルの道路いっぱいにテーブルといすが並び、幼児から90代までの愛好者、家族連れ、企業のグループなどが初級、中級、上級の棋力別に陣取った。山口理事長が「駒の生産が減少しており、天童から将棋の魅力を発信しよう」とあいさつし、対局がスタート。駒の動かし方に不安のある子どもがいたが、周囲のサポートを受け対局を進めていた。
参加した斎藤耕次郎さん(79)=東根市一本木3丁目=は、名工・桜井掬水(きくすい)さん(天童市)が手掛けた高級駒を持参し、「10年前に約40万円で購入し、きょう初めて使った。記念になった」と満足げだった。
対局後に参加数が発表されると、残念がる声もあったが、主催者は「次につなげたい」と語っていた。
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