天童市の造り酒屋・出羽桜酒造に、東京大学農学部の学生15人が1泊2日の予定で酒造りの研修に訪れています。これは出羽桜酒造の社長・仲野益美(なかの・ますみ)さんが東京大学の非常勤講師を務めていることを縁にして毎年行われているもので、できあがったお酒は、東京大学の大学祭で販売されることになっています。
東京大農学部生命化学・工学専修の3年生15人が3日、天童市の出羽桜酒造(仲野益美社長)を訪れ、仕込み作業を体験し、日本酒への理解を深めた。
学生たちは醸造工程などについて説明を受けた後、約120年の歴史がある老舗酒蔵で大吟醸用の酒母(しゅぼ)の仕込み挑戦した。杜氏(とうじ)らの指導を受けながら、蒸し上がったばかりの酒米「山田錦」を冷まし、水、乳酸、酵母、米麹(こうじ)の入ったタンクに投入。櫂(かい)でかき交ぜる作業では「想像以上に重い」と悪戦苦闘していた。
初めて酒蔵を訪れたという原万里穂さん(21)は「酒造りを実際に体験し、機械に頼らない手作業の大変さが分かった。日本酒は時々飲む程度だったが、さらに興味が湧いた」と話していた。
同学部生たちは例年、同大の大学祭「五月祭」で日本酒の利き酒を楽しめるブースを出店。仲野社長が同大大学院発行醸造学の非常勤講師を務めている縁で学生を受け入れており、11回目。研修は4日も行い、酒蔵などを見学する。
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