日本酒の海外輸出を進めている天童市の出羽桜酒造が、イタリア・ミラノで行わた日本酒のPRイベントに参加しました。
日本酒の輸出に力を入れている天童市の出羽桜酒造(仲野益美社長)は、国際博覧会(万博)が開催中のイタリア・ミラノ市で、内閣府などが主催する日本酒のPRイベントに参加した。同社は未開拓のイタリア市場について「日本酒の誤ったイメージが定着しており、和食とセットにしながら丁寧に説明していく必要がある」などと分析した。
イベントは「ジャパンサローネ」と題し、ミラノ市のステッリーネ宮殿で、6、7日両日に開催。日本の食品、工芸品の企業に加え、6蔵元が参加した。各蔵元のブースでは、イタリア料理と日本酒をセットにして紹介。出羽桜酒造は「純米大吟醸 一路」と、バジルペーストとトマトの料理を提供し、癖のない飲み口とトマトの酸味の相性の良さで高評価を得た。
一方、イタリアでの日本酒のイメージは「アルコール度数が高い蒸留酒を温めた酒」として定着しているという。同社の担当者は「現地の日本食風レストランの多くがサービスで提供する酒が間違った理解につながっている」と話す。
出羽桜酒造の欧州輸出は、イギリス、フランス、スウェーデン、ドイツが主で、イタリアは日本酒全般の輸出実績が少ない。イタリア人は郷土食への愛情が強く、和食を含めて外国料理店が少ないことも背景にあるようだ。
同社は「今後は日本食の普及が予想される。この流れに合わせて正しい日本酒を広めれば、可能性のある市場」とし、今後の進出も視野に入れている。
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