画像:天童市の観光ガイド タイトル
天童のニュース(平成28年8月4日) (最終更新:2016年8月15日)

2016年8月4日(木) 全国中学生選抜将棋選手権大会、渡辺東英さんが県勢初の優勝

画像:最高気温最高気温 32.7度 画像:最低気温最低気温 23.3度 画像:はれ天気:はれ)

 毎年8月3日・4日に開催される全国中学生選抜将棋選手権大会で、天童少年少女将棋教室に通っている中山中1年の渡辺東英(わたなべ はるひで)さんが山形県勢初の優勝を成し遂げました。

写真:渡辺東英さん(NHKニュースより)
山形県勢初の優勝を成し遂げた渡辺東英さん(NHKニュースより)

▲ページ先頭へ移動

将棋の全国中学生選手権 渡辺さん(中山中1年)県勢初V

 将棋の中学生日本一を決める第37回全国中学生選抜将棋選手権大会(天童市、日本将棋連盟、天童青年会議所主催、山形新聞・山形放送など後援)は最終日の4日、天童市の滝の湯で男女の決勝と3位決定戦を行った。男子は本県代表で中山中1年の渡辺東英(はるひで)さんが優勝を果たした。県勢の優勝は男女を含めて初めて。

 渡辺さんは決勝で、千葉県代表の伊藤誠悟さん(小中台2年)と対戦。終盤に追い込まれたが、相手が王手を逃す「王手放置」の反則で勝った。渡辺さんは「正直言って信じられない。ベスト8に入ってから気が楽になり自分のペースで打てるようになった」と話した。女子は東京都の宮沢沙希さん(広尾学園3年)が優勝した。

 閉会式では、大会名誉総裁の三笠宮彬子さまから、渡辺さんに寛仁親王牌(はい)、宮沢さんに彬子女王牌が授与された。他の入賞者は次の通り。

男子 (3)稗田照太郎(福岡県・三筑2年)(4)吉永孝祐(東京都・狛江二3年)

女子 (2)野原未蘭(富山県・岩瀬1年)(3)礒谷真帆(千葉県・習志野一3年)(4)礒谷祐維(愛知県・中部大春日丘2年)

(山形新聞2016年8月5日 第1面より)

▲ページ先頭へ移動

全国中学生選抜将棋選手権大会で県勢初の優勝 渡辺東英(わたなべはるひで)さん(12)

 全国の強敵を相手に、予選から7選全勝。将棋の中学生日本一に輝いた。「目標は一応優勝にしていたけど、信じられない」。眼鏡の奥の細い眼をさらに細め照れ笑いした。

 「自分で刺したい手を本番で指す」ことを胸に臨んだ。決勝トーナメント2回戦で二転三転する展開を制して波に乗った。決勝の相手は、先月の中学生将棋名人戦準決勝に続く再戦。リベンジを果たす絶好の機会だったが、すぐ隣の三笠宮彬子さまが目に入り「舞い上がった」。反則での勝利に「勝負には勝ったけど、まだまだ頑張らなきゃ」と課題が残った。

 将棋との出会いは小学3年。「テレビゲームはさせたくない」という父の武弘さん(49)からマグネット式の将棋セットを買い与えられ、のめり込んだ。天童市の天童少年少女将棋教室に通い、県小学生将棋名人戦で3連覇を果たし頭角を現した。今はコンピューターでの研究に余念がない。

 「夢はプロ棋士」と明快に答える。目標の棋士を聞くと、羽生善治3冠を挙げるが「神のような存在」。コンピューターで強くなった異色の棋士、千田翔太五段の「独自の路線を究めようとしている」ところに心引かれる。

 プロへの登竜門「新進棋士奨励会」の入会試験が間近。今回の優勝で1次試験は免除になった。2度目の挑戦で今度こそ。この夏、夢が現実味を帯びてきた。中山町の自宅で、両親、姉と4人暮らし。

(山形新聞2016年8月5日 第3面より)

▲ページ先頭へ移動

中学生選抜Vの渡辺さん プロ棋士へ第一歩

家族の支え力に 奨励会中旬に試験

 県勢が中学生日本一の座をゲット。本県将棋界に新たな歴史の一ページが刻まれた。渡辺東英さん本人を支えた家族、関係者からも歓喜の声が上がった。天童から悲願のプロ棋士誕生へ道が開けた。

 三笠宮彬子さまが観戦される中の大一番。共に居飛車を得意とし角交換で始まった。渡辺さんが攻めあぐね、次第に相手のペースになった。大詰めに入り、渡辺さんが掛けた王手に相手が気付かない指してしまい、「王手放置」の反則でまさかの決着。相手のミスで勝利が転がり込んできた。

 相手の伊藤さんとは先月、東京で行われた中学生将棋名人戦の準決勝で対戦し、負けている。リベンジを果たした形だが、渡辺さんは「本来なら詰まれていたので運が良かった。勝ち切ったとは言えない」と冷静に振り返る。

 目指すはプロ棋士。今月16~18には登竜門である「新進棋士奨励会」の入会試験を控える。今回の優勝により1次試験は免除となり「去年落ちているから、こっちこそ雪辱したい。いい弾みにしたい」と前を見据えた。

 観戦に訪れた父武弘さん(49)は「将棋は全く分からないけど、よくやった」と、祖母の一子さん(77)と一緒に目を細めた。一方で、寛仁親王牌を手にした息子に「これがゴールじゃないぞ。ここからだ」とエールを送っていた。

 渡辺さんは天童市の天童少年少女将棋教室に所属し、将棋のまちにとっても朗報だ。運営数る日本将棋連盟天童支部の大泉義美会長は「本県将棋界の歴史を塗り替えた。若手への普及につながる。行政や団体の協力もあるけれど、何より本人の努力、家族の支えが素晴らしい結果を生んだ」とたたえた。

(山形新聞2016年8月5日 第24面より)
(関連ページ)
■天童のニュース:将棋
http://www.ikechang.com/news/news130.htm

▲ページ先頭へ移動

画像:前へ前の日へ... 今月の見出しへ... 次の日へ...画像:次へ


「天童市の観光ガイド」は個人が開設している天童市応援サイトです。リンクはご自由にどうぞ。
広告掲載など各種お問合せはWebサイトのご利用についてをご覧ください。

画像:バナー 画像:バナー 画像:バナー 画像:バナー 画像:バナー
すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
このページに掲載されている文章や写真の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2016 Tetsuya TAKAHASHI and "Ikechang" All Rights Reserved.