駒の生産日本一の天童を「将棋の聖地」にするために天童商工会議所が取り組んでいる「コマノミクス事業」で、新たに5つの商品が紹介されました。
食のコマノミクス第8弾「こまカツサンド」
天童商工会議所は17日、将棋を題材にした地域活性化事業「コマノミクス」で生まれた新商品5種をお披露目した。天童市の友好都市・宮城県多賀城市や東北芸術工科大学などとコラボレーションした将棋駒、とんかつ屋が考案したカツサンド、畳べりを使った小物、料理を載せる笹の葉といった、アイデアに富んだラインナップとなった。
多賀城市との連携では、コマノミクスのコーディネーターで尚絅学院大(宮城県名取市)の松田道雄教授が提案した「ご当地駒」を開発。多賀城市の花・アヤメや市章をデザインしたものと、文字を花の紫、茎や葉の緑に染めた計3パターンを作った。ご当地駒は今後、全国の自治体に提案していく考えだ。
縦横とも6マスの「66将棋」用で、裏面に和柄の装飾を施した駒も製作。芸工大企画構想学科2年の斎藤優有(ゆう)さん(20)と木村琴美さん(20)のアイデアを採用した。駒を展示するための透明のケース、将棋盤を印刷した風呂敷も開発。日本文化に興味を持つ外国人観光客にアピールする狙いがある。
カツサンドはパンを将棋駒の形にし、ヒレカツとキャベツを挟んだボリューム十分の一品で、三州屋(天童市)が手掛けた。小物は駒がデザインされた畳べりを活用し、バッグ、名刺入れ、小銭入れなど8種類を商品化した。笹の葉は、既に製品化されている焼きのりと同様に駒を型抜きしたもので、すしなどの料理を提供する際に用いることを想定している。
天童市の松の湯で開かれた新製品披露会で、松田教授は「将棋文化を『輸出』し、各地の特色あるものと組み合わせて活性化を図る取り組みを進めたい。天童を訪れる観光への波及効果も期待できる」と述べた。
畳べりの小物は既に「フラワー&手作りの店・私の部屋」(天童市)で1100~3850円で販売されており、それ以外は4月以降に発売する予定。
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