ふるさと納税の返礼品としても人気のりんごについて、山形県はリンゴ黒星病の注意報を4月8日(水)に発表しました。リンゴ黒星病は、果実の表面に黒い点が出てしまう病気で、見た目が悪くなるために市場に出荷できなくなってしまうものです。
山形県内ではここ数年増加傾向で、昨年は大発生したため、山形県天童市のふるさと納税の返礼品も出荷可能数が大きく減少しました。贈答用で検討されていらっしゃる方は、お早めに「ふるさとチョイス」などからお申し込みください。
県病害虫防除所は8日、カビによるリンゴの病害「黒星病」の発生が懸念されるとして、県全域を対象に注意報を出した。発生量は「やや多い」とし、過去10年で最悪の発生状況となった昨季に続き被害の拡大が懸念される。葉が出始めるこの時期は特に感染しやすいことから、防除の徹底を呼び掛けている。
黒星病はカビが原因でリンゴなどの葉や果実に黒い斑点が生じる病害。葉に感染した菌は落葉後も死滅せず越冬し、春先に胞子を飛ばして再び感染を広げるため、前年の発生が多いほど感染リスクが高まる。
2019年の県内発生面積は約830ヘクタールで栽培面積全体の約4割に及んだ。被害自体は一部にとどまるケースが多かったが、感染拡大が続くと生産基盤を揺るがしかねない。県などは今年1月に対策会議を立ち上げ、先月30日からキャラバンを展開して注意喚起に力を入れている。
同防除所によると、県園芸農業研究所内(寒河江市)で栽培するリンゴ「ふじ」は平年より9日ほど早い4月4日に葉が出始めた。一方、感染源となる胞子の初飛散は3月22日で、3カ年平均(4月11日)に比べ大幅に早期化しており、その後も雨が降るたびに飛散が確認されている。
防除対策のポイントとして、葉が開く時期に合わせて10日以内の間隔で薬剤散布し、降雨が予想される場合は前倒しする必要があるとする。4月下旬から5月始めの開花期前後は特に重要な時期となるため、開花直前と落花直後の2回散布する。同防除所は「今後の抑制につなげるためにしっかり防除してほしい」としている。
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