青年会議所は、「修練」「奉仕」「友情」の3つの信条のもと、地域社会の繁栄と平和に貢献することを目的に活動している団体です。
マスクがなくて困っている人の助けになろうと、天童市の天童青年会議所(JC、矢口太理事長、46人)のメンバーが連夜、マスク作りに当たっている。洗えるマスクとして約千枚の制作を計画しており、手元にない市民ら希望者に届けたいとしている。
新型コロナウイルス感染症の影響で、同JCは3月から計画した事業が実施できなくなった。その代わりとして、社会的な課題の解決に一役買おうと今月上旬からマスク制作に着手した。キャンセルとなった事業費と自らの会費を合わせて、布などの材料を地元業者から分散して購入。幼児から大人用まで計約千枚を作る計画を立てた。
もらってうれしいようにと、デザイン性と機能性も重視。ガーゼを含めて3重の布を使った立体構造とし、クリップで鼻の部分のフィット感も高めた。普段は電気や建設業などに従事するメンバーとあって、「小学校での授業以来」という作業に苦慮。しかし試作を繰り返すと、生産効率が徐々に上がり、この1週間で300枚ほどが出来上がった。
感染防止として、作業方法にも注意している。手狭な事務所では「密集」となる危険があるため、観光客が減っているという観光施設「天童タワー」から作業場として一室の提供を受けた。1日4、5人が調整して参加し、一定の距離を保って裁断、裁縫、アイロン、品質管理、パッケージとそれぞれの役割を担っている。矢口理事長は「今、求められていることを素早く実行しようと思った。手元になくて困っている人に早く届けてあげたい」と語っていた。
洗って使えるため、1人1枚を郵送でプレゼントする予定。問い合わせは同事務所023(653)6413。平日午前10時~午後2時に対応する。
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