新型コロナウイルス感染拡大により県内で成人式の延期や開催形式の変更が相次ぐ中、呉服店5店舗でつくる東北呉服専門店会山形支部は12日、影響を受けた新成人を対象にした思い出づくり応援企画「ふりSTAR」を始めた。着物姿で写真撮影などをする新成人に、5店がそれぞれ料金割引や小物プレゼントなどのサービスを提供する。
展開するのは▽山形市・布施弥七京染店=023(622)6317▽天童市・呉服のささき=023(653)2947▽鶴岡市、酒田市・小いけ=0235(22)3215▽新庄市・呉服のみやぎ=0233(22)3151▽長井市・いちまた=0238(88)3005―の5店。成人式が通常開催できなかった2020~21年度の新成人が対象になる。
サービス内容は各店が着物、支度、写真撮影の3項目に関しそれぞれ用意。写真撮影パック利用時に着物や着付け、ヘアメーク、ネイル、写真撮影、アルバムの料金を大幅に割り引いたり、着物に合うマスクや髪飾りを贈ったりする。利用希望者は最寄りの店舗に電話かメールで連絡し、内容を確認した上で利用する。利用制限はない。
コロナ禍で各市町村の成人式は20年度以降、日程先送りや出席者の制限、リモート開催への変更が続く。両親や祖父母と選んだ着物を着ないまま1年以上経過した上、コロナ禍で県外からの出席を断念する人も。各店はこうした現状に胸を痛め、「地元に根ざす呉服専門店として何かしたい」と今回の規格を始めた。
5店の代表が12日、山形市で「ふりスター」発表会を開き概要を紹介した。支部長を務める小いけの小池仁史社長は「成人式は本番を迎える過程を家族で楽しむもの。新成人が未来に羽ばたくお手伝いをしたい」、布施弥七京染店の布施将英専務は「全員に満足いただける企画ではないかもしれないが、思い出づくりを後押ししたい」と話した。
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