天童将棋駒の伝統工芸士・桜井和夫さん[雅号:掬水]が、伝統的工芸品産業功労者等経済産業大臣表彰の功労賞に選ばれました。この表彰は、伝統的工芸品産業の振興に関して顕著な功労があった個人等を表彰することを通して、伝統的工芸品の国民生活への一層の浸透と伝統的工芸品産業に携わる方々の意欲の向上を図ることを目的に、1984年(昭和59年)に創設されました。
2023年度の伝統的工芸品産業功労者等経済産業大臣表彰で、天童将棋駒伝統工芸士の桜井和男さん(75)=天童市蔵増=が功労賞に選ばれ、表彰状の交付式が22日、天童市の天童商工会議所で行われた。
桜井さんは木地から盛り上げ駒までを一貫して手がける技術を持ち、製作した駒は名人戦や竜王戦などのタイトル戦で使われている。県将棋駒協同組合の役員を歴任し、現在は副理事長。同組合の後継者育成講座で長く講師を担い、天童将棋駒祭りでの実演を通して将棋駒の普及とPRに務めた。18年度に文化庁長官表彰を受けた。
式では、斎藤芳徳東北経済産業局産業部長が表彰状を伝達。受け取った桜井さんは「仕事を通した多くの出会いは、技の錬磨と共に、宝になっている。今後も一職人として、伝統ある天童将棋駒産業の発展に貢献できるよう精進する」と語った。
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