サッカーJ1のモンテディオ山形は、7月4日に天童市のNDソフトスタジアム山形で浦和レッズとの第16節に臨みました。日本代表の田中マルクス闘莉王選手や、ドイツ・ブンデスリーガでプレーした高原直泰選手など、浦和レッズはタレント選手を揃えるJリーグ屈指のチームです。そして、そのサポーターたちは「赤い悪魔」の異名を持つことから、待ち受ける山形サポーターたちも戦々恐々とこの日を迎えました。

　試合はモンテディオ山形が先制するものの、前半ロスタイムにPKを献上し同点に追いつかれてしまいました。その影響を引きずったまま迎えた後半早々には、浦和レッズに逆転を許してしまいました。その後、宮崎光平（みやざき・こうへい）選手のヘディングで再び同点に追いついたものの、結果2対3で惜しくも敗れてしまいました。

（写真左） JR天童駅前から天童温泉やスタジアム方面の沿道には、モンテディオ山形と対戦相手の浦和レッズのノボリ旗が掲げられました。 （写真右） JR天童駅となりの天童ターミナルビル「パルテ」には、モンテディオ山形を応援する垂れ幕が飾られています。

　試合のチケットが発売開始9分ほどで売り切れになり、浦和サポーターが大挙して押し寄せることが予想されることから、順番待ちの整理券が前日の午後5時から配布される特別体制が敷かれました。配布開始時点では浦和、山形両方のサポーターが数十人並んでいましたが、その後も、仕事が終わってから立ち寄る人たちがひっきりなしに訪れていました。

メインスタンドには午前9時30分で100m以上のシートが

ホーム自由席（ゴール裏）にも同程度のシートが

屋台村は午前10時ぐらいから販売開始しました

カリーパン屋も急ピッチでテントを設営

整列順番を確保するためシートを張りにでかけた午前9時30分ぐらいの時点で、駐車場には浦和サポーターを中心にたくさんの車が停まっていました。公称6,000台の無料駐車場ですが、現在舗装工事中ということと、高速道路1,000円割引の効果からどのくらいの人たちが車でやってくるのか分からないということで、試合後の混乱が予想されていました。 　駐車場の入り口には、トラブルを未然に防ぐために駐車場からの脱出に要する見込み時間の看板が掲げられていました。わたしはといえば、試合後に屋台村でゆっくり過ごして午後10時ぐらいに車に戻りましたが、駐車場のなかでも道路に出てからも渋滞にはまったく会わずに済みました。警備員を増員したり、国道13号の青色信号の調整を行ったりした効果が出たのかもしれません。

スタジアムには浦和サポーターが大挙しました

屋台村（出店群）も真っ赤です

浦和レッズグッズの売店も出ました

カリーパンは揚げながら販売し続けました

おもてメニューは「うなぎの蒲焼入り」

浦和はうなぎの蒲焼発祥の地です

うらメニュー（その1）は「小豆入り」

小豆は「赤いダイヤ」（＝レッドダイヤモンド）

うらメニュー（その2）は「トマト＆チーズ入り」

浦和のユニフォームカラー（赤と白）をイメージ

うらメニュー（その3）は「さくらんぼ入り」

さくらんぼ＝赤い宝石

カリーパン屋さんの軒先には「7/19ジュビロ磐田戦がピンチ」という張り紙が出ていました。なんでも、ジュビロ磐田戦で使おうと考えていたメニューを前倒しして今回の浦和レッズ戦に出してしまったため、カリーパンのネタがなくなってしまったんだそうです。 　アイデアが採用された方には、カリーパン1箱（5個入り）がプレゼントされます。ネタを思いついた方はぜひ ”ｓｈｏｐ＠ｍｅｉｙｕｕ．ｃｏｍ”（実際のメールアドレスは半角英字です） までご連絡ください。締切りは7月9日（木）です。

モンテ・ユニ柄の「カロリーゼロスポーツ飲料」売店

焦げ目がおいしそうな焼だんご、蕎麦だんご

天童といえば将棋駒！　天童市観光物産協会の出店では、パッケージも将棋駒の形をした「もろこし」がありました。さくらんぼを使ったお菓子なども取り扱っています。

入場開始直前のゴール裏。最後尾は運動公園の北側入り口付近まで並びました。入り口では、きらやか銀行のうちわがプレゼントされました

試合開始前に眺めてみると、「もんてらんど」で遊ぶ子どもたちの向こうには赤い塊が…。いつもならスタジアムを一周するディーオも、身の危険を感じて（？）引き換えしてました。

わたし自身も、実際に浦和サポーターさんのみなさんを目にするまでビクビクしていましたが、予想に反して、いたって普通、というか「いい人」たちでした。JR天童駅や山形駅、屋台村での「おもてなし」攻撃が効いたのでしょうか？（笑）　まぁこれは冗談としても、天童温泉の割引サービスだけでなく、まちを歩いていただけでいろいろな歓迎を受けたということで、山形に対しては非常に好印象を持っていただけたようです。

モンテディオ山形対浦和レッズ

山形の浦和のチームフラッグがはためきます

夏休み期間中には、今年もさまざまイベントが企画されています。7月19日（日）ジュビロ磐田戦では、「大花火打ち上げ」があります。これは、毎年8月14日に山形市で開催される山形大花火大会のPRを兼ねてのものだと思います。8月2日（日）ガンバ大阪戦では、「浴衣デー」が行われます。去年も同様のイベントが行われ、浴衣や甚平で観戦に訪れたサポーター限定で、選手との記念撮影やジュース1杯無料サービスがありました。8月19日（水）は「お楽しみイベント」ということで、詳細はこれから決定するかと思います。

（写真左）酒田出身の在京サポ「BAD」のみなさん。この日も遠路はるばる応援に駆けつけました。 （写真上）ゴール裏では、いつもよりも多くの旗が振られていました。

試合開始直前のバックスタンド南

試合開始直前の浦和ゴール裏

試合開始直前のメインスタンド南

試合開始直前のメインスタンド北

この日の試合では、スポンサー13社・団体による特製ビッグフラッグがサポーター代表に贈呈され、初のお披露目となりました。以前のフラッグはサポーター有志がペンキでつくったお手製だったため、重量もあって、雨に濡れると色が落ちるという「仕様」がありました。今回プレゼントされたものは生地が非常に薄く、非常に軽いため、お披露目の場で破いてしまわないように、みなさん恐る恐る触っていました。

浦和レッズのスターティングメンバー

浦和レッズの控え選手

電光掲示板の吉村・山形県知事

しっかり観光PRもしました

ゴール裏でもあいさつしました

衝撃のPKで同点に追いつかれたあと、ハーフタイムには吉村美栄子（よしむら・みえこ）山形県知事があいさつに立ちました。まず、遠路はるばるかけつけた浦和サポーターのみなさんにお礼を述べたあと、しっかり山形の観光をPRしました。その後、山形サポーターたちに向かって「試合はゆずれませんよね？」と呼びかけると、山形サポーターからは歓声があがり、浦和サポーターからはブーイングが沸き起こりました。その後、吉村知事はホーム自由席（ゴール裏）にも姿を見せ、一緒にモンテディオ山形を応援しようと呼びかけました。

試合は2対3で惜しくも逆転負けに…

浦和のゴール裏では、高原選手へのメッセージが

次節の横浜戦は「関東組」みなさんが応援

惜しくも敗れたモンテディオ山形ですが、試合内容は以前と比べて上向きになっていると誰もが感じたと思います。選手が退場するまで続けられた「山形Dio!」コールに涙腺が緩んでしまったかたも多いでしょう。古橋選手と廣瀬選手のケガが非常に気になりますが、次のアウェイ横浜Fマリノス戦では、この日以上の試合内容できっちり勝利を挙げてくれると期待しています。

（関連ページ）

■天童のニュース：モンテディオ山形

http://www.ikechang.com/news/montedio.html

■モンテディオ山形：浦和レッズ戦フォトギャラリー（外部サイト）

http://www.montedio.or.jp/photo/photo_l0916.htm

　7月2日付の山形新聞によると、首都圏のシルバー人材センターの会員が天童市を訪れ、市内の観光果樹園でさくらんぼ収穫体験を行い、地元の天童市シルバー人材センターの会員と交流を行ったそうです。これは、首都圏の人たちに天童の魅力を知ってもらい観光振興につなげようと、天童市シルバー人材センターが山形県や天童市の補助を受けて毎年行っている取組みです。今回は東京都世田谷区と埼玉県川口市のシルバー人材センターから合わせて16名が天童市を訪れました。

　一行は6月30日に山形県に入り、まず、さくらんぼ収穫のための講習を受講しました。そして、7月1日に午前と午後あわせて5時間、天童市シルバー人材センターの会員およそ10名と一緒になって、ナポレオンやセネカの収穫に取り組みました。

（関連ページ）

■天童のニュース：ボランティア・各種団体

http://www.ikechang.com/news/news160.htm

　6月30日付けの中国新聞によると、プロ野球マツダオールスターゲームのファン投票最終結果が6月29日に発表され、天童市出身のプロ野球選手・広島東洋カープの栗原健太（くりはら・けんた）内野手がセ･リーグ最多得票の441,840票を獲得したそうです。全体での最多得票は、パ･リーグの稲葉篤紀（いなば・あつのり）外野手（日本ハム）が獲得した498,353票でした。

　栗原健太選手はセ･リーグの一塁手として、第2位・李承樺選手（巨人）の201,791票に2倍以上の差をつけて選ばれました。栗原選手がファン投票で選ばれるのは2007年以来2度目になりますが、打率が2割5部9厘、ホームラン8本とこれまでの成績が低迷しているだけに「（投票を）気にしている余裕はなかった」とコメントし、「本塁打を狙いたい。それしかないでしょう。」と意気込みを語りました。しかし、旧広島市民球場よりも広くなったため「旧広島市民球場に比べたら難しい」と苦笑いも浮かべていました。また、ニッカンスポーツでは「ホームランを狙いに行きます。（2007年の）前回は賞を取れなかったので、今度は取りたいです！」とも宣言しています。

　マツダオールスターゲームはこのあと7月6日に監督推薦選手が発表され、すべての出場選手が決定します。

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■天童のニュース：野球

http://www.ikechang.com/news/news820.htm

　7月1日付けの山形新聞によると、JR奥羽本線をはさんで山形県総合運動公園（NDソフトスタジアム山形）の反対側で開発が進んでいる天童市芳賀土地区画整理事業について、天童市は芳賀地区の土地利用方針を固め、6月30日に市議会全員協議会へ示しました。乱開発を防ぐために、これまではもっとも建築制限がキツイ第一種低層住居専用地域として暫定的に設定されていましたが、これを5つのゾーンに区分けします。

　区域の西端は、北側に隣接する南小畑（みなみおばた）地域とおなじように一戸建てのゾーンとし、アパートやマンションなどの集合住宅は区域の北側と南側のゾーンに限定します。JR奥羽本線沿いは住宅と工場が立地可能な住工協調ゾーンとし、それらに囲まれる区域中央部は、商業施設を中心とする生活交流ゾーンと設定しました。

　また、区域内に新しい駅を建設することも視野に入れています。駅の規模は天童駅のような橋上駅ではなくホームと待合室ということですので、山形県立中央病院に隣接する南出羽駅（みなみでわえき）のようなイメージだと思われます。駅の新設にはJRとの協議が必要になりますが、山形県総合運動公園（NDソフトスタジアム山形）まで歩いて10分強のところに駅ができれば、サッカーJ1モンテディオ山形の懸案事項の1つに挙げられている交通アクセスの改善が期待されます。

　市議会全員協議会では、市民や議会に対する説明不足、新駅の必要性を疑問視する意見が出たそうです。しかし、少子高齢化社会を向かえ、歩いて暮らせるまちづくりが求められている中、公共交通機関の整備は今後ますます必要になります。近くに駅がないから利用しない／利用しづらいだけであって、首都圏のように駅がたくさんあれば、利用しようと思う人はたくさんでてきます。また、つい先日ガソリン価格が1リットルあたり200円に迫る高値を推移した際には、1人1台の山形県内においても車離れが加速しました。化石燃料の枯渇や地球環境の観点からの脱車社会化、ドライバーの高齢化による車離れなど、「いま」ではなく「これから」の世の中をイメージすれば、駅の必要性に疑問を抱く余地はないのではないでしょうか？

　また、中心商店街の将来を危惧する発言があったそうですが、天童市が4月下旬に行ったまちづくり市民アンケートでは、

• 「商業施設の充実」
• 「家族連れで買物が楽しめる複合型の大型店の立地を進める」
• 「集客力のある施設の立地を誘導して買い物客等の市外への流出をくい止める」

といった回答が多数寄せられています。市民の声に応えるかたちで市立天童病院が改築されたように、天童市内で商業施設の整備を求める声がある以上、それらに応えるのは行政、市長はもちろん議会のあるべき姿ではないでしょうか？

　芳賀土地区画整理事業の区域内では、現在、田んぼを河川砂利で埋める工事が進められていて、平成23年度から保留地処分が行われる予定になっています。

（関連ページ）

■天童のニュース：芳賀土地区画整理事業

http://www.ikechang.com/news/haga.html

■天童市、まちづくり市民アンケート第1次集計結果を発表 (2009.06.29)

http://www.ikechang.com/news/2009/news0906j5.html#20090629