NHK山形の夕方のニュース番組「やまがたニュースアイ」で、ボウリング女子日本代表で活躍しているアマチュア・ボウラー大石奈緒(おおいし・なお)さんのインタビューが放送されました。ナレーションとインタビュアーは山田朋生(やまだ・ともき)アナウンサーです。
続いては、新年にお伝えしているインタビュー、きょうはボウリング界で活躍する天童市出身の女子ボウラーです。
次々とストライクを取るこの女性、アマチュアボウラー・大石奈緒さんです。女子ボウリング界では期待の25歳。天童生まれの大石さんがボウリングを始めたのは小学生の頃でした。中学生の時には、高校生以下の全日本選手権で5位。4年前には日本でプロやアマチュア選手を集めて開かれた国際大会で優勝。そして(2009年)女子日本代表チームの一員として世界選手権に出場し、団体で3位。女子としては10年ぶりに表彰台に立ちました。そんな華々しい経歴の大石さん、競技生活はアマチュアだけに決して派手ではありません。平日は毎日、山形市内のボウリング場でアルバイト。練習は営業が終わってからの3時間。
「大変なんですけど、でも、小さい頃から通ってるボウリング場で大好きなところなので、家にいるよりもここにいるほうが長いんですよ(笑)ホントに好きな場所なんで、やりがいもありますし、楽しくやってます。」
週末は試合でほとんど休みがない大石さん。親友との触れ合いの時間が支えです。
(「おつかれさまでした〜」と乾杯する、女子会の様子)年の瀬のこの日、小学校からの幼なじみと久しぶりに会いました。
「こうやって地元帰ってみんなと楽しい時間を過ごすと、いったん自分をリセットして、また新たにというような気持ちになるし、なにかあったらあたしもグチを聞いてもらったりもするんで、ホントに大切な友達なんですよ(笑)」
- [山田朋生アナウンサー]
- スタジオには大石選手にお越しいただきました。今日はどうぞよろしくお願いします。
- 【大石奈緒さん】
- よろしくお願いします。
- [山田朋生アナウンサー]
- 大石選手、あの、ボウリング場でアルバイトをしながらプレーを続ける、なかなかアマチュアではハードスケジュールだなぁという風に思うんですが。
- 【大石奈緒さん】
- はい、そうですね、なかなか週末休みがないです。
- [山田朋生アナウンサー]
- アマチュアならではの、なんか魅力っていうのはあるんですか?
- 【大石奈緒さん】
- はい、あの〜、わたしはいまナショナルチームという日本代表チームに所属してるんですけれども、プロでは参加できない国際試合に出られるっていう魅力があります。
- [山田朋生アナウンサー]
- ただ、いろんな試合に出場するとなると、費用もかかりそうですね。
- 【大石奈緒さん】
- そうですね〜、はい。あの、大会の遠征費も実費なので、参加費だったり、交通費、宿泊費とか、またそれに出るための予選会もあったりするので、結構、はい、大変です(苦笑)
- [山田朋生アナウンサー]
- どれくらいお金がかかるんですか?
- 【大石奈緒さん】
- え〜とですね、遠いときですと10万円ぐらい、1回の試合でかかってしまったりします。
- [山田朋生アナウンサー]
- それすべて自分で負担してらっしゃる?
- 【大石奈緒さん】
- はい、そうですね。
- [山田朋生アナウンサー]
- そこまでして、ボウリングに熱中する、そのボウリングの魅力って大石さん考えるのはどんなところでしょう?
- 【大石奈緒さん】
- あの〜ですね、やってもやってもホントに奥の深いスポーツで、どんどん上の課題が出てきますし、チーム戦も楽しいという魅力もありますね。
- [山田朋生アナウンサー]
- チーム戦というのは、これはあの〜、やはりアマチュアの世界ではかなりあるものなんですか?
- 【大石奈緒さん】
- そうですね、ほとんどがチーム戦だったりします。プロの試合ですと個人戦が多いんですけれども、はい。
- [山田朋生アナウンサー]
- チーム戦の魅力というのは?
- 【大石奈緒さん】
- チーム戦はそうですね、まず雰囲気がとっても明るくなりますし、声もかけあって、楽しく投げられるということと、レーンコンディションとかボウルの選択とか迷ったときに相談して投げられるっていうのがとても心強いです。
- [山田朋生アナウンサー]
- それは励ましあいながらできるということなんですね。
- 【大石奈緒さん】
- そうですね。
- [山田朋生アナウンサー]
- え、今日はですね、スタジオの席のところにですね、ちょうど大石さんが使ってらっしゃるボウルを持ってきていただきました。わたくし触ってもよろしいですか?
- 【大石奈緒さん】
- はい、どうぞ。
- [山田朋生アナウンサー]
- え〜このボウル、全部おなじ重さだということなんですけれども、ちょっとさわせていただきますね。あ!結構これ重いんですよ!わたしあの、時々ボウリング場で遊ぶときのボウリングの球よりもですね、相当重い感じがするんですが、だいたいどれくらいの重さがあるんですか、これ?
- 【大石奈緒さん】
- 15ポンドなので、重さにすると7…6.8ですね。6.8キロ。
- [山田朋生アナウンサー]
- 7キロ近く!大石さんは身長はいま?
- 【大石奈緒さん】
- 身長は160(センチ)です。
- [山田朋生アナウンサー]
- それほど高くなく、腕もすごくほっそりとした、スレンダーなイメージがあるんですけれども、どうしてこんな重いボウリングの球を使うんですかね?
- 【大石奈緒さん】
- あのまず、自分の手に合ったボウルのホールのサイズでつくっているのと…。
- [山田朋生アナウンサー]
- ホールっていうとこの穴の?指を入れる穴のですね。
- 【大石奈緒さん】
- そうです。あとはトレーニングもしてますけれども。ボウルの重さを使ったタイミングを重視しているので、そういうタイミングがうまく合えば、こういった重いボウルも投げれます。
- [山田朋生アナウンサー]
- この7キロ近くのこのボウリングの球、何歳ごろから使ってたんですか?
- 【大石奈緒さん】
- この重さになったのは中学校3年生の頃ですね。
- [山田朋生アナウンサー]
- その頃からこういう重いものを投げてた。相当トレーニングもしなきゃダメなんじゃ…。
- 【大石奈緒さん】
- そうですね、はい。足腰を使うので、結構、下半身のトレーニングが大事になってきます。
- [山田朋生アナウンサー]
- わたしでもトレーニングしてこういう思いボウルを使えばストライク、どんどん取れるようになりますかね?
- 【大石奈緒さん】
- かもしれないですけれども、でも、それだけじゃうまくいかないのがボウリングの魅力なのかなとも思います。
- [山田朋生アナウンサー]
- どんなところが大切なんでしょう?
- 【大石奈緒さん】
- え〜、まず、日頃、同じ動作を思ったように投げれるっていうか、そういうことが大事なので。日頃の練習ですかね、はい。
- [山田朋生アナウンサー]
- 精神的なところっていうのはどうでしょうね?
- 【大石奈緒さん】
- はい、やっぱり練習した成果を出すというのは、試合のときに出すためにはメンタルが必要だと思います。
- [山田朋生アナウンサー]
- はい、そのメンタル。集中力が大事ということでですね、さきほど集中力を試すゲームを大石さんと一緒にしていただきました。
- 【大石奈緒さん】
- ヨーイ、スタート!
- [山田朋生アナウンサー]
- う〜イライラする!
え〜、このゲーム、出てきた文字の色を選んで反応の速さと正確さを計ります。文字ではなく色に集中する必要があるんですけれども、わたし、なかなかうまくいきませんでした。
わたくしは7問間違えたうえに時間も23秒8。大石さんはわずか1問のミスで16秒6。
脳トレゲーム:瞬間判断(色当て)
http://teto5527.tsukaeru.jp/nouryoku/NOU040101.htm
- [山田朋生アナウンサー]
- やはり、すばらしい集中力ですよね〜。こういう集中力を鍛えるためには日頃どういうことなさってるんですか?
- 【大石奈緒さん】
- でも、試合になったときはその場の雰囲気を楽しめるかどうかだと思っているので、自分に自信をつけてちゃんとしたモチベーションをつくって試合に臨むことが大事かなと思っています。
- [山田朋生アナウンサー]
- 将来の夢、そして今年の抱負、ぜひお聞かせください。
- 【大石奈緒さん】
- はい、まず今年は2月に世界大会が、大きい試合がありますのでそこで優勝を目指すことと、あとは将来的に見てもわたしがボウリングをするだけではなくて、いままで経験してきたことを子供たちだったりいろんなほかの人に伝えられるような選手になっていければな、と、そういう活動をしていきたいなと思っています。
- [山田朋生アナウンサー]
- 今年の大石さんの活躍、ホントに楽しみにしています。きょうはお忙しいところ、ホントにありがとうございました。
- 【大石奈緒さん】
- ありがとうございました。
- [山田朋生アナウンサー]
- インタビューでした。
(NHK山形「やまがたニュースアイ」2012年1月11日より)
- (関連ページ)
- ■天童のニュース:ボウリング(大石奈緒)
- http://www.ikechang.com/news/bowling.html