天童市のWebサイトでは、トップページの右側にバナー広告のスペースが取ってあります。これまで月額1万円で提供されてきたこのスペースに、無料で広告を出せるサービスを始めます。その狙いは、幅広く市内の企業を紹介するため。天童商工会議所が会員などの掲載希望を調整し、7月から運用することにしています。
有料掲載が一般的な自治体ホームページのバナー広告について、天童市が無料化に乗り出した。有料で運用した過去3年間で一定の収入は得られたが、掲載企業が固定化して広がりを欠いたことから、幅広い事業所を紹介した方が地域振興につながると判断した。
自治体ホームページのバナー広告は広く普及し、料金は天童市を含め1社当たり月額1万円が相場という。同市は6社分の広告枠を設け、2010年2月に有料掲載をスタート。今年3月末までの収入は134万円で、外部委託しているホームページの管理、運用費を賄っていた。同市によると、バナー広告の無料化は県内自治体で初という。
同市ホームページへのアクセス数は月間約3万件。掲載企業からはバナー広告の効果があったとの声も多かった。ただ、掲載企業が3年間で9社と広がりに欠け、固定化していた。
無料で掲載する企業は天童商工会議所会員、または市内の事業所。トップページに7社分の枠を確保し、希望を募って同会議所が掲載順を調整する。期間は1か月単位で、最長3か月。現在、7月からの掲載希望者を募集中。バナー広告を出すために自社ホームページを初めて開設する商店も出ているといい、市は「小規模店によるホームページ作成の呼び水効果も期待できる」と話している。
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