7月末の記録的豪雨により、天童市では史上初めて市内全域断水を経験しました。この原因となった村山広域水道の浄水能力の強化、そして村山広域水道を受水している自治体間の連携強化について、検討委員会が山形県庁で開かれました。
村山広域水道を管理する山形県企業局公営事業課では、雨の降り方と河川の濁度に関して調査を行いました。その結果、時間雨量が20ミリを超えると水が急激に濁ることが分かりました。そこで、
今夏の記録的豪雨で、村山広域水道を受水する自治体で最長8日間の断水が発生したことを踏まえた浄水能力強化、受水市町連携強化に関する両検討委員会の合同会議が19日、県庁で開かれた。県は速やかに初動態勢を確立するため、職員を招集する際の雨量の基準値を決めたことを明らかにした。これを柱にした関係職員の行動指針を年度内に策定する。
県企業局公営事業課によると、村山広域水道周辺にある西川町の大井沢と志津、大蔵村肘折の3地点の雨量推移と同水道が取水する原水濁度の変化を分析。その結果、各地の1時間当たりの雨量が30ミリ前後になった際、設備改修後の2015年度に水処理の限度となる濁度1000度(通常の100倍)以上となる危険性があることなどが分かった。
西川浄水場(西川町)の作業に多くの人員が必要になる濁度500〜1000度についても、1時間当たり雨量が20ミリという基準を設定。基準値を超えた場合に初動態勢を確立するとともに、受水市町にも連絡し、警戒態勢構築に役立ててもらう。
会議では、西川浄水場で水処理施設の改修と汚泥処理施設の増設を15年度までに実施することなどを盛り込んだ報告書案を了承。年内に吉村美栄子知事に報告した上で、14年度以降の施策に反映させていく。両検討委員会は同日付で解散。それぞれで委員長を務めた細谷知行副知事は「15年度中には確実な断水対策が行えるようになる。前倒しを前提になるべく早く対応する」と話した。
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