画像:天童市の観光ガイド タイトル
天童のニュース(平成26年5月23日) (最終更新:2014年5月27日)

2014年5月23日(金) パイオニアレッドウィングス、廃部が正式決定

画像:最高気温最高気温 18.5度 画像:最低気温最低気温 12.3度 画像:くもり天気:くもり)

 VプレミアリーグからVチャレンジリーグへの降格が決まっていたバレーボール女子のパイオニアレッドウィングスについて、パイオニア社が「廃部」を正式に発表しました。記者会見は予定されておらず、マスコミ向けにもプレスリリース1枚しかなかったようです。

 チームは9月末になくなりますが、その期間も活動はせず、選手の移籍などに費やされるようです。

[山形新聞]パイオニアレッドウィングス 9月廃部、正式決定
[読売新聞]東北パイオニア「苦渋の決断」
[毎日新聞]パイオニア廃部「地域に愛されてきた」市民ら落胆の声、引退示唆の選手も
[朝日新聞]パイオニア廃部に吉原知子さん「寂しい」 女子バレー

[山形新聞]パイオニアレッドウィングス 9月廃部、正式決定

 東北パイオニア(天童市、峯田裕之社長)は23日、女子バレーボールチーム・パイオニアレッドウィングスを9月末で廃部にすると正式に発表した。「グループ全体が業績回復に向けて構造改革に取り組んでいる中、運営を続けることは難しい」と説明。廃部までの間はチームとしての活動はせず、選手の移籍などを支援するとしている。

 選手や戸沢勉監督のコメントは発表されず、同社は記者会見などの予定はないとしている。リベロ吉田真未主将は同日、自身の短文投稿サイト・ツイッターで「わたしが10年いたパイオニアがなくなってしまうと思うと悔しい。今まで応援し続けてくれてありがとうございました。そしてごめんなさい」とファンへの思いを記した。

 チームは東北パイオニアの福利厚生の一環で創部したバレーボール部が前身。べにばな国体をを契機に強化され、2000年にVリーグ(現・プレミアリーグ)に昇格した。日本代表クラスの吉原知子や佐々木みき、栗原恵の各選手らを擁し、リーグ制覇2回などの実績を残した。近年は退団したベテラン勢の穴を埋められずに下位に低迷。2季連続の最下位に終わった今季は株との入れ替え戦に敗れ、来季の降格が決まっていた。現在は選手20人、スタッフ7人が所属している。

地域の誇りだった 吉村美栄子知事の話

 グループ全体での判断と聞いており、致し方ないと思うが、大変残念だ。レッドウィングスは本県の競技力向上のみならず、地域に元気と活力をもたらす大きな存在で、誇りだった。選手の今後については、県体育協会など関係団体と連携を密にし、できる限りの対応をしていきたい。

ファンへの説明ほしい(解説)

 パイオニアレッドウィングスの廃部が決まった。東北パイオニアは、この事実を文書1枚で報道機関に発表。貴社危険やファンに説明する場を設ける予定はないという。ゲーム以外に絵本の読み聞かせやバレー教室など地域密着の活動に取り組んできたチームの幕引きとしては、あまりにも寂しい。県内のファンやVリーガーを目指す子どもたちに、選手の生の声を届けるべきではないか。

 島津光男同社バレーボール部長は取材に対し「報道が先行して会社も選手も動揺し、(会見などの)段取りも何もなくなった」と説明した。吉田真未主将はこの日、ツイッターで「廃部が決まってから(会社の方針を)聞かされた。署名活動やスポンサー探しをしようかと話し合ったが、決定は変わらないとばっさり言われ何もできませんでした」と悔しさをにじませた。

 会社の対応に長年チームを応援してきた山形市の男性は「企業だけでバレーをやって来たわけではない」と憤る。多くのファン、県民は同じ思いではないか。
(報道部・五十嵐聡)

(山形新聞2014年5月24日 第1面より)

▲ページ先頭へ移動

[読売新聞]東北パイオニア「苦渋の決断」

 バレーボール・Vリーグ女子のパイオニアレッドウィングスの廃部が23日、チームを運営する東北パイオニア(天童市)から正式に発表された。チーム自体は9月末まで存続するが、2014年度のVチャレンジリーグには参戦せず、今後は選手、スタッフの受け入れ先確保に努めるとしている。同社の峯田裕之社長は書面で「長らくのご支援、ご声援に厚く御礼申し上げます」とコメントを出した。

 この日、日本バレーボールリーグ機構(東京)の担当者が同社を訪問。パイオニアグループ全体の業績不振に加え、複数の主力選手が退団を希望したことで、来季のチーム運営が困難になったとして、廃部の方針が同社から伝えられたという。同社は今後、選手20人、監督、コーチら7人の移籍先などを探すほか、引退を希望する選手については同社での雇用も検討するとしている。

  かつて日本代表ら有力選手を多数輩出した名門も、親会社のリストラが本格化した08年度以降は戦力ダウンを余儀なくされた。Vプレミアリーグで下位を争うことが多くなり、4月の入れ替え戦で降格が決まると、主力選手の流出が避けられない情勢となった。チーム存続は不可能と判断した同社は、受け入れ先などを探したが見つからず、廃部という「苦渋の決断」(広報グループ)に至った。

 県は年間約700万円を強化費としてレッドウィングスに支出している。県教委スポーツ保健課は「国体優勝やバレーの人材育成など、パイオニアが本県にもたらした功績は大きい。仮に県内でプレーを望む選手がいれば、できる限りの支援をしたい」とする。具体的な対応は、県バレーボール協会や県体育協会と協議して決めたいとしている。

「選手たち、戸惑い大きい」

 レッドウィングスの廃部決定に、県内のバレーボール関係者らからは落胆の声が上がった。

 元日本代表で、1999年から引退する2004年までチームに在籍した天童市教育委員の斎藤真由美さん(43)は「パイオニアがなければ山形に来ることもなかった。ここ数年、成績が低迷し、危機感を覚えていたが、いざなくなると聞くと寂しい」と唇をかんだ。

 選手たちからは今後について、相談を受けていたという。「『何としても1年でプレミア復帰』と切り替えていただけに、戸惑いが大きいようだ。他のチームに行っても、山形の温かい県民性や会社の人たちの気持ちを背負い、戦ってほしい」と気遣った。

 同市バレーボール協会会長で、ファンクラブ理事の後藤市朗さん(66)は「ホーム戦開催時は、多くの市民が選手の活躍を間近で見たいと、応援に行くのを楽しみにしていた。廃部は本当に信じられない」と悔しがった。

  県小学生バレーボール連盟の田中幸男理事長(64)は「子どもたちが指導を受ける機会を設けてもらっていた。廃部は非常に残念で、県内で育った人材の供給先がなくなるという意味でも痛い」と残念がった。

 吉村知事は「地域に元気と活力をもたらす大きな存在であり、誇りだった」とコメントした。

(読売新聞2014年5月24日より)

▲ページ先頭へ移動

[毎日新聞]バレーボール:パイオニア廃部「地域に愛されてきた」市民ら落胆の声、引退示唆の選手も

 バレーボールVリーグ・パイオニアレッドウィングスが9月末に廃部となることが23日発表され、天童市民らから落胆の声が漏れた。

 チームを運営する東北パイオニアの峯田裕之社長は「全日本や五輪に選手を輩出するだけでなく、地域に密着し、広くファンの皆様に愛されており、当社の求心力となっていた」と振り返るコメントを出した。

 23日午前にレッドウィングスの部長ら数人と日本バレーボールリーグ機構との話し合いがあり、廃部の報告があった。

 廃部の検討に入ったことが16日以降、選手に伝えられると、選手たちに動揺が広がったという。同社は来週以降、選手と面談しながら今後の身の振り方を決めていく。既に引退を示唆している選手もいるという。廃部までの約4カ月間、選手らはトレーニングを継続でき、給料も支払われるという。

 同機構の木村憲治・代表理事会長は廃部について「名門で地域に愛されてきたチーム。活動休止の報告を受け、非常に残念に思う。選手が希望の進路に進めるよう連携していきたい」とコメントした。【山中宏之】

(毎日新聞2014年5月24日より)

▲ページ先頭へ移動

[朝日新聞]パイオニア廃部に吉原知子さん「寂しい」 女子バレー

 バレーボール女子「パイオニアレッドウィングス」の9月末での廃部が正式に発表された。Vリーグ(現プレミアリーグ)で2度の優勝を果たし、吉原知子や栗原恵ら全日本代表選手も擁した名門だが、惜しまれながら姿を消す。

 東北パイオニア(山形県天童市)が23日、文書で発表した。同社広報によると、グループ全体が業績回復に取り組むなかで、これ以上の運営継続は困難と判断された。下部リーグ降格が決まったタイミングでの決定となったが、同社広報は「降格が理由ではなく、あくまで経営上の判断」としている。島津光男・バレー部長は「廃部という結果になり申し訳ない。選手の今後については、全面的に支援をしていきたい」と話した。

 廃部をうけ、吉村美栄子知事は「大変残念。本県のスポーツ競技力の向上のみならず、地域に元気と活力をもたらす大きな存在であり、誇りであった」とのコメントを出した。

 県教委競技スポーツ推進室によると、県はパイオニアに対して、競技団体を通じた分も含めて毎年度二百数十万円の補助金を支出しており、今年度も強化費などで計約230万円を計上していた。

 また、本拠地のある天童市の今野芳(かおる)・文化スポーツ課長は「市民を挙げて応援し、体育館が5千人の観衆でいっぱいになった時期もあった。なくなるのはさみしい」と朝日新聞の取材に語った。

 市はパイオニアがVリーグ初優勝に輝いた後の05年秋、「ホームタウンTENDO推進協議会」を結成し、サッカー、野球とともに応援する態勢を整えた。チームも、選手が幼稚園や保育園で本の読み聞かせをしたり、小学校を訪れて児童と一緒に給食を楽しんだりする活動で、地元との交流に努めてきたという。

「山形は第二のふるさと」 元選手、吉原知子さん語る

 「下から勝ち上がり、みんなで歴史をつないできた。廃部はとても残念」。02〜06年にパイオニアに在籍し、全日本代表の主将も務めた吉原知子さん(44)はこう話した。

 チームの大黒柱として、2度のリーグ優勝に貢献した。初優勝の思い出を「歴史の一ページをみんなで刻めてうれしかった」と振り返る。

 「地域のバックアップが強く、やりがいのある場所だった」。ホーム戦の観客席はチームカラーの赤いはっぴで埋め尽くされ、県外の試合にも多くのファンが駆けつけた。優勝時には駅で大勢の人が出迎え、地域の人の温かさが印象に残っているという。「山形は第二のふるさとといっても過言ではない。だからこそ、廃部は本当に寂しいです」(松本紗知)

(朝日新聞2014年5月24日より)
(関連ページ)
■天童のニュース:パイオニアレッドウィングス
http://www.ikechang.com/news/pioneer.html
▲ページ先頭へ移動

画像:前へ前の日へ... 今月の見出しへ... 次の日へ...画像:次へ


「天童市の観光ガイド」は個人が開設している天童市応援サイトです。リンクはご自由にどうぞ。
広告掲載など各種お問合せはWebサイトのご利用についてをご覧ください。

画像:バナー 画像:バナー 画像:バナー 画像:バナー 画像:バナー
すべての内容は日本の著作権法並びに国際条約により保護されています。
このページに掲載されている文章や写真の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2014 Tetsuya TAKAHASHI and "Ikechang" All Rights Reserved.