［山形新聞］雷雨　1万千戸停電　村山中心、県内12市町

道路冠水、突風で屋根飛ぶ

　寒気の影響で県内は22日夕方以降、村谷ん地方を中心に激しい雷雨に見舞われ、山形や寒河江、金山など12市町で雷雨の影響で計約1万1千戸（街路灯を含む契約数）が停電した。局著的な豪雨で道路が冠水し、突風により民家のトタン屋根がはがれる被害も相次いだ。影響は公共抗鬱機関にも及び、JR奥羽本線と山形空港発着の飛行機に遅れが生じたほか、同日開幕予定だった村山市のむらやま徳内まつりは、初日が中止となった。

■停電

　東北電力山形支店によると、停電は山形、寒河江、天童、上山、東根、長井、中山、金山、真室川、小国、飯豊、川西の12市町で、午後3時35分ごろから9時45分ごろにかけて発生し、影響は計1万1506戸に及んだ。最も被害戸数が多かったのは天童市で、東芳賀、長岡北の両地区などで3892戸。次いで寒河江市が中郷地区などで2854戸、山形市と中山町は中心部などを含む計2211戸となっている。

　午後11時現在で、山形、寒河江、天童、上山、東根、中山、真室川の7市町の全域など計1万316戸で回復したが、長井、金山など5市町の各一部で復旧作業を急いでいる。

■突風、冠水、ひょう

　寒河江市石田では午後4時ごろ、近くの民家から飛ばされたトタン屋根が電線に引っ掛かり、周辺地域で停電が発生。付近の県道が一時全面通行止めとなった。同市栄町でも同4時すぎ、2階建て住宅のトタン屋根の一部が風で飛び、道路向かいの空き地に落下。住人の男性(23)が中におり、「（屋根が飛んだ後）雨漏りして2階の床が水浸しになった」と驚いていた。

　上山市でゃ側溝の水が道路にあふれた。同市二日町の石崎十字路では車のエンジンが停止。付近の住民らが車を押して脱出させた。天童市内では広範囲に大粒のひょうが降った。直径2センチを超えるものもあり、激しい音をたてて車のボンネットなどに落ちた。

■列車、飛行機の遅れ

　午後4時40分ごろ、JR奥羽本線の米沢駅で信号機が切り替わらない不具合が発生した。約1時間後に復旧したが、普通列車2本に最大37分の遅れが生じ、約280人に影響した。落雷が原因と見て調べている。

　山形空港上空で雷が発生したため、伊丹発の日本航空2237便の到着が1時間遅れ、折り返しの2238便も1時間8分遅れて離陸した。計102人に影響した。