天童市の広報誌・市報「てんどう」の4月1日号から、拡張現実(AR / Aaugmented Reality)を使ったページがお目見えしました。拡張現実(AR)は、ビデオカメラ等を通した現実世界のリアルタイム映像に、コンピュータグラフィックスなどでいろいろな情報を重ねて表示するようなものです。
カーナビでは運転者の前に走行ルートを表示したり、観光スポットでは、スマホで撮影すると施設紹介が表示されるもの、などがすでに商品化されています。
市報というと、全世帯に配布されているにもかかわらず「見たことない」という声が若い人などから聞かれたりします。このような新しい試みを通して、幅広い世代のみなさんから天童市に対して興味・関心を持ってもらえるようになることが期待されます。
天童市は市報を若い世代にも読んでもらおうと、掲載された写真にスマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット端末をかざして見ると、写真が動きだす「拡張現実(AR)」を採用した。初回の運用となる4月1日号の市報「てんどう」では、特定のマークが付いた写真4枚から料理の作り方や子どもたちの元気な様子を見ることができる。
ARは、紙面の写真を撮影するようにスマートフォンなどをかざすと、画面に映った写真が動画に切り替わる仕組み。天童市の担当者は昨年11月、横浜市で開かれた自治体向け研修会に参加した際、全国で市報への活用が広まりつつあることを学び、導入することにした。
無料のアプリケーションで掲載用の写真を登録すると、その写真がQRコードのような役割を果たす。動画サイトへ誘導するのではなく、スマートフォンの画面に写る紙面はそのままで、写真の部分だけが動画になる。動画の登録作業は30分程度で、無料で運用できるものも自治体にとっては魅力だという。
4月号では▽JR天童南駅の開業▽サケの稚魚放流▽豆腐作り教室▽菓子作り―の4本の動画を用意。写真の左下に動画を見ることができるマークを付けた。サケの放流では子どもが写真の中で動いているように見え、料理の動画では静止画像を交えながらレシピも紹介している。
視聴には無料アプリ「Aurasma(オーラズマ)」をダウンロードする必要がある。
市の担当者は「携帯端末の扱いに慣れた若い世代から、市報に関心を持ってもらうのが狙い。入り口となる市報の質も高めながら、有用な動画を紹介していきたい」と話している。
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