例年になく雨が降らない日が続いていますが、この影響でサクランボが予想以上に早く生育してしまい、贈答用の品物がなくなってしまうかも?という事態が懸念されているようです。
今季のサクランボの出荷が例年よりも大幅に早まっている。今シーズンは生育が良く、収穫盛期は昨年よりも3、4日早まるとの予想だが、関係者はさらに前倒しになる可能性があるとしている。山形市公設地方卸売市場には、既に主力品種「佐藤錦」が入荷。贈答用などの注文が増えるのは今月20日以降とみられ、市場関係者らはサクランボの需要と供給のピークに大きなずれが生じる可能性があるとし、「今年は贈答用の注文を例年より早めにしてほしい」と呼び掛けている。
県園芸農業推進課と同市場の卸売業者・山形丸果中央青果によると、わせ種の「紅さやか」の入荷開始は先月27日、被覆なしで栽培した主力品種「佐藤錦」は今月1日に同市場に入荷され、いずれも昨季より4日から1週間早い。雨よけの被覆を使わない佐藤錦の場合、生産者は実に雨が当たり、実割れするのを懸念し、早めに出荷する傾向はあるものの、昨年に比べると5日早く、おととしよりも10日早い出荷となっている。
佐藤錦は8割ほどが雨よけの被覆を用いた栽培で、出荷は被覆なしよりも遅いが、この出荷動向から今季は全体的に予想よりも収穫・出荷のピークが早まる見通し。4月下旬から先月にかけ、気温が比較的高い状態が続き、日照量もあったため、園地による差はあるものの、生育は例年より早いという。同市場でせりに掛けられたサクランボは、やや着色が不十分な実もあったが、甘さは十分だという。このまま好天が続けば、消費者や小売店の見込みよりも出回る時期は早くなるという。
県は佐藤錦の収穫盛期予想を今月19〜22日としていたが、18〜21日に修正。佐藤錦に関しては、贈答用の注文は例年の傾向から、今月20日以降で、25日ごろにピークとなるとみられる。いつも通りの注文をするとピーク時には品薄状態となり、鮮度が落ちたサクランボを贈らなければならない可能性も出てくるという。同課と山形丸果青果の担当者は「買い遅れにならないようにしてほしい」としている。
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