天童市が、山形県建築士会と株式会社ゼンリン山形営業所の2者と災害時協定を8月10日に締結しました。危険度判定だけではなく罹災証明書の発行まで含めた建築士会との協定は山形県初、ゼンリンとの協定は東北初になります。
熊本地震の際には、罹災証明書の発行がなかなか進まない課題が浮き彫りになりました。今回の協定締結により、被災時の復旧活動が迅速に進むことが期待されます。
天童市は10日、県建築士会天童支部(近野和弘支部長)、地図情報サービスのゼンリン山形営業所(酒井敏実所長)と災害時における協定を締結した。
市内で震度5弱以上の地震が発生し建物被害があった場合、同支部の応急危険度判定士(37人)は市の実施する危険度判定に参加し▽危険▽要注意▽調査済み―を判定。また、被災者の罹災(りさい)証明書の発行に向け、市に被害状況調査の技術的な支援を行う。危険度判定だけでなく、罹災証明に関わる支援まで盛り込んだ協定は県内初。
ゼンリンからは、災害時に利用できる広域地図や住宅地図などの提供、地図の複製利用許諾を受ける。東北の自治体で初めて。
市議会棟で締結式を行い、山本信治市長は「市民の安否確認、被害状況の把握に大きく寄与する」とあいさつ。近野支部長は「困っている市民に手を差し伸べるのは建築士の責務。喜んで協力する」、酒井所長は「他市町村にも広がり、防災意識が高まることを願う」と述べた。
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