シンクロナイズドスイミング日本代表ヘッドコーチの井村雅代(いむら まさよ)氏が、「愛があるなら叱りなさい」と題して若者の育成方針を講演しました。
きらやか銀行(粟野学頭取)による「第8回きらやか経営者セミナー」が31日、天童市民文化会館で開かれ、シンクロナイズドスイミング日本代表ヘッドコーチの井村雅代氏が「愛があるなら叱りなさい」と題し、若者の育成方針などについて語った。
2016年のリオデジャネイロ五輪でチームを2種目で銅メダルに導いた井村氏は、10年ぶりに日本の指導に復帰した14年当時を振り返りながら「10年で若者は変わった」と、選手たちの価値観の違いに驚いたことを説明。練習前も覇気がなく、目立つことを嫌い、だらだらと泳ぐ。「今の若者には技術と体力、精神力を身に付けさせるだけでなく、その力を発揮させる仕事が一番大事だと思うようになった」と述べた。
原因は▽倒れるほど練習していない▽大声で泣くほど悔しい思いをしていない▽うれしくて舞い上がるような体験をしていない―と分析。少しだけ無理をさせて小さな成功体験を積み重ねる指導を重視したことを紹介した。また、叱る際はどう直すかを指導することが大事だとした上で「叱るとは相手の可能性を信じること。叱る時は本気で。口先だけなら見て見ぬふりの方がまし」と説いた。
本業支援の一環として毎年開催。ジャパネットたかた創業者の高田明氏も講演した。取引先企業から約700人が参加した。
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