山形県天童市が開発を進めていた「新しい飾り駒」がこのたび完成し、東京・有楽町の「ふるさとチョイスCafé」で記者会見を行いました。開発に要する費用は、トラストバンクが運営する「ふるさとチョイス」のガバメントクラウドファンディングを利用して寄付を募り、2016年11月から1カ月間で目標額の1000万円を集めました。
この日の記者会見では、デザインを担当した世界的工業デザイナーの奥山清行(おくやま きよゆき)氏や天童を代表する駒職人・高橋稚山(たかはし ちざん)氏などが、記者からの質問に答えました。
新しい飾り駒は、早ければ平成30年からふるさと納税の返礼品として紹介される予定です。
[NHK]ふるさと納税で新飾り駒を初披露
[TUY]世界的デザイナーの手で新しい形に
[山形新聞]技術結集浮かぶ左馬 東京で発表会 立体デザイン、天童を発信
並べられた新しい飾り駒(NHK「やままる」より)
天童木工の成形合板技術が使われています(NHK「やままる」より)
デザインコンセプトを説明する奥山清行(おくやま きよゆき)氏(NHK「やままる」より)
経緯を説明する山本信治(やまもと しんじ)天童市長(NHK「やままる」より)
記者会見は東京・有楽町の「ふるさとチョイスCafé」で開催(TUY「Nスタやまがた」より)
新しい飾り駒は、高さ39センチ、重さ約7キロです(TUY「Nスタやまがた」より)
天童市を代表する駒職人・高橋稚山(たかはし ちざん)氏(TUY「Nスタやまがた」より)
須永珠代(すなが たまよ)トラストバンク代表取締役がGCFについて説明(TUY「Nスタやまがた」より)
新しい飾り駒を受け取る須永珠代 氏(TUY「Nスタやまがた」より)
デザインコンセプトについて記者に応える奥山清行 氏(TUY「Nスタやまがた」より)
森内俊之(もちうち としゆき)日本将棋連盟専務理事も来賓として参加(TUY「Nスタやまがた」より)
将棋駒の生産量日本一の天童市は、ふるさと納税による寄付を活用して、世界的な工業デザイナーの協力を得て新しい飾り駒を制作し、きょう、東京都内で初めて披露しました。このプロジェクトは、将棋駒の伝統技術を守ろうと天童市出身の世界的な工業デザイナー、奥山清行氏の協力を得て、市が進めてきました。
きょう、東京都内で披露された新しい飾り駒は、縦およそ40センチ、横35センチの大きさで、木を曲げて形を作る天童木工の技術を使い、「左馬」の文字が立体的に浮かび上がるデザインとなっています。
市は、インターネットを通じて寄付を集めるクラウドファンディングの仕組みを活用したふるさと納税でプロジェクトにかかる資金への寄付を呼びかけ、今年3月末までに目標を超える1000万円あまりが集まりました。デザインを手がけた奥山氏は「天童市の持つ技術を最大限に生かし、今風な印象の駒に仕上げました」と話していました。
天童市は、将棋駒の生産量で日本一を誇っていますが、職人の高齢化や後継者不足などが課題となっています。天童市の山本信治市長は「市の予算だけでは難しい事業が、ふるさと納税で可能になったので大変感謝しています」と話していました。
天童市は早ければ来年度からこの飾り駒を市内で販売する予定で、ふるさと納税の返礼品にも加えることにしています。
天童市を代表する伝統工芸の飾り駒が、世界的デザイナーの手でまったく新しい形に生まれ変わりました。
こちらが新しくつくられた、左馬の飾り駒です。従来の飾り駒は、木を彫って、そしてつくっていくという形になっていたんですが、飾り駒は馬の文字が立体的となって、宙に浮いています。これは将棋駒の生産量日本一を誇る天童市が…(以下、ナレーションが打ち切り)。
大きさは高さが39センチ、重さはおよそ7キロ。木を曲げることができる天童木工の成形合板の技術を使い、表面にくぼみをつくり、そこに天童を代表する駒職人・高橋稚山(ちざん)さんが彫った左馬が浮き出ています。
天童市とふるさと納税総合サイトを運営するトラストバンクが、インターネットを通して開発資金を募るクラウドファンディングを行ったところ、目標金額を上回る1019万5千円が集まりました。
気になる値段はこれから検討していくということですが、関係者は、そう高額にならないように設定したいと話しています。天童市では、この飾り駒を、まずはふるさと納税の返礼品として使用し、将来的には一般の販売も行い、新しい飾り駒で天童市の技術を世界にPRしていきたい、としています。
天童市は「左馬」が浮き出る新しい飾り駒を開発、29日に東京・有楽町で発表会を開き、お披露目した。山形市出身の工業デザイナー、奥山清行氏が代表を務める「KEN OKUYAMA DESIGN」によるデザイン・監修の下、天童木工と天童市在住の駒職人、高橋稚山氏の技術を結集した。
通常は平面になっている正面が内側にへこみ、そこに「左馬」の形に削り出された木材が力強く浮き出るように配されている。正面をへこませた立体的なデザインには、天童木工が得意とする技術で、木材で複雑な形状を作る成形合板のノウハウが生かされている。
「左馬」の文字は高橋氏が先代から引き継いだ書体で、高橋氏自ら1点ずつ手彫りで仕上げた。
発表会で天童市の山本信治市長は開発の狙いを「伝統的な技術に先進的なデザインを取り入れ、本市の優れた木工技術を含め、世界に発信していく」と説明した。奥山氏はデザインについて「馬を主役にと思い、立体的に空間に浮かせ、文字も凸面にし、力強く表現している」と語った。
ふるさと納税の返礼品への活用を中心に、新年度をめどに販売を始める予定。金額は生産数量などによって変動するため、今後検討する。ふるさと納税によるガバメントクラウドファンディングで、開発費約1千万円を集めた。
[NHK]ふるさと納税で新飾り駒を初披露
[TUY]世界的デザイナーの手で新しい形に
[山形新聞]技術結集浮かぶ左馬 東京で発表会 立体デザイン、天童を発信
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