鍬ノ町地区の目玉として整備された道の駅「天童温泉」の駅舎「天童市森林情報館もり〜な天童」が、2020年6月にリニューアルされる計画が明らかになりました。
天童市森林情報館は、2002年(平成14年)に林野庁の補助事業「平成14年度林業・木材産業構造改革事業」で建設され、2004年(平成16年)4月25日(日)に落成式がおこなわれました。農林産物の展示コーナーや森林浴シアター、ペレットボイラーの実演展示などが行われ、2004年(平成16年)11月3日には道の駅「天童温泉」の駅舎としても利用されています。
山形新聞の記事を読む限り、国の補助金で整備した施設で営利活動を行うことは「目的外使用」に当たるため、国に対して補助金返還が必要になるようです。その経費を物販業者から徴収すればOK!という内容で、国と県とは「ある程度」のところまで話が進んでいるようですが、現時点では決定とはなっていないようにも読み取れます。
天童市では、2020年度(令和2年度)予算に関連する経費を計上することにしています。
天童市の国道13号沿いにある道の駅「天童温泉」。足湯や野外ステージのほか、産直や書店などをそろえ県内有数の集客力を誇るが、駅舎の「もり〜な天童」は閑散としている。市は活性化策をまとめ、内部を改修した上で物販機能を復活させ、将棋駒とラ・フランスに特化した観光拠点とすることを柱に据えた。6月のリニューアルオープンを目指す。
もり〜な天童は2004年、森林の働きを知ってもらうのを目的に林野庁の補助事業で建設された。県産材をふんだんに使い、バイオマスや循環型社会をパネルで解説している。八角形で吹き抜けの空間は木のぬくもりにあふれる。
閑古鳥が鳴く施設になったのは国の許可を得ないと自由に使用できない点にある。JA子会社が特産品を販売したこともあったが、県から目的外使用の指摘を受け、09年に物販を取りやめた。国の縛りは28年まで続く。市が国、県に物販再開の条件を問い合わせたところ「事業者にスペースを貸し付けて市が使用料を徴収し、2分の1を国庫に納付すれば特産品販売が可能」との見解が示され、活性化策は動きだした。
リニューアルでメインとなるのは、スペースの3分の1を占める農産物加工品販売コーナー。生産量日本一のラ・フランスを中心にし、農林水産省の地理的表示(GI)指定を見据えて施設の売り込みに弾みを付けたい考えだ。
将棋駒のPRコーナーも新設。県将棋駒協同組合に委託し、市内のJR駅ビルで行っている将棋駒の実演・販売コーナーを移す。同時対局数のギネス記録、将棋漫画「3月のライオン」グッズなども展示。インバウンド対応や観光案内業務も強化する。
国の承認が前提だが、年度内に物販業者を公募型プロポーザル方式で選定予定。観光案内と施設管理に当たる事業者も公募する。改修工事や業務委託費を来年度当初予算に計上し、4月着工、サクランボ客でにぎわう6月オープンのスケジュールを描く。
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