新型コロナウイルスのワクチン接種について、天童市では8月の集団接種を一時休止することを決めました。これは、7月のワクチン供給量が必要数の半分に確定し、8月以降の供給量も不明瞭なことが理由となっています。このような状況のなか、山形県がもっている「調整枠」の一部が天童市に配分される方針が検討されています。
政府が米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンに関し、8月の配送分について都道府県の裁量で市町村に配分できる「調整枠」を設けたことを受け、県は21日、第11クール(8月前半)の調整枠分を鶴岡、東根、天童、酒田の4市に配分する方針を明らかにした。
政府が示した8月分のワクチン配分計画で第11クールと第12クール(8月後半)に関し、人口比に基づき配分される基本計画枠とは別に、新たに都道府県の裁量で市町村に配分できる「調整枠」が設けられた。
県内の第11クールは基本計画枠が69箱(約8万回分)、調整枠は9箱(約1万回)。県は調整枠について鶴岡、東根両市に各3箱、天童市に2箱、酒田市に1箱をそれぞれ配分する。県は4市について▽東根、天童の両市は64歳以下の人口割合が比較的高い▽これまでの10クール分の積み上げで、他市町村と比較し配分割合が結果的に低くなった―としている。
吉村美栄子知事は21日の記者会見で「第10クールまでの配分量を市町村別に見ると、接種対象の12歳以上の人口に対するワクチン配分量の割合は相当ばらつきがある。公平性の観点から割合が低い自治体に重点配分することとした」と説明した。
第12クールは現時点で、政府から県に調整枠の供給見通しは示されていない。吉村知事は「7月以降、市町村が希望する量と政府の配分量には大きな開きが見られる」とし、「希望する県民がいち早く接種を終えられるよう政府にワクチンの安定的な確保と速やかな情報提供を求めていく」と述べた。
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