およそ725万人の人々に利用された山形−東京便が、2002年10月31日をもってとうとうラストフライトを迎えてしまいました。最後の勇姿を一目見ようと、空港の展望台にはビデオやカメラを手にした子ども連れやマニアの人たちが数多く集まりました。このところずっと雨模様のすぐれない天気が続いていましたが、この日ばかりは朝から抜けるような青空で、東京便のラストフライトとなるこの記念の日をハレの舞台にふさわしくしてくれたようでした。
山形−東京便は全日空(ANA)の運行で1964年(昭和39年)7月から1日1往復で始まりました。その後、日本の経済成長とともに需要が伸び、1985年(昭和60年)からは1日5往復という栄華を誇りました。しかし、1992年(平成4年)に山形新幹線が開業してからは4往復、1994年(平成6年)には3往復、1997年(平成9年)には2往復、そして1999年(平成11年)6月からは1日1往復と年を追うごとに減便されてしまいました。
山形県では小型機による復活を働きかけていく方針ですが、羽田空港への小型機乗り入れは未だ見通しが立たない状況です。東京便がなくなり、山形空港は今後さらに寂しくなってしまいます。あの青色の飛行機が見られないというのは、子どもたちにとっても残念でなりません。夜空に消えていく軌跡を見つめながら、自分が生きているうちに復活して欲しいと切に思うのでした。
東京から最後のANA809便が到着 |
送迎デッキにはたくさんの人たちが訪れました |
作業員のみなさんはどういう思いだったでしょう |
地上スタッフの皆さんは交代で記念撮影 |
JASとANAが一緒に駐機するのもこれが最後 |
最後のフライトはスタッフ全員で作業 |
パイロットのお二人も手を振っていました |
出発にはすべての地上スタッフがお見送り |
消防車はサイレンを鳴らして見送りました |
たくさんの人たちに見送られながら、東京便の38年4ヶ月に渡る歴史に幕が下ろされました。いつの日にか、再びあの青い機体が降り立つことを待ち望みたいと思います。 |
- (関連ページ)
- ■飛行機・東京便廃止(天童のニュース)
- http://www.ikechang.com/news/news2.htm