天童地区労働者福祉協議会の主催による「健康とこころの働き」と題した講演会が天童市総合福祉センターで開催され、パイオニアレッドウィングスのコンディショニングトレーナー・山口喜代美(やまぐち・きよみ)さんが講師を務めました。その中で出てきたチーム関連のおもしろい(?)お話を少しご紹介したいと思います。
- パイオニアレッドウィングスでは栄養士や調理師など選手のための食事スタッフを3名(?)配置していて、きちんと栄養管理されたメニューを選手に提供しているそうです。ここまできちんと「食事」をサポートしているチームは他にはないそうで、全日本級でもあまりないそうです。
- 食事は1日あたり3500kcalから5000kcalになるそうで、1日6食を召し上がるそうです。ただし、脂分を除いた食事を心がけているそうで、卵は白身だけしか食べないようにしていて、「ごめんなさい」と言いながら黄身を除いているそうです。そういった食事とトレーニングのおかげで、吉原選手の体脂肪は11.2%、佐々木選手の体脂肪は13.6%、選手の平均は15〜16%ぐらいだそうです。
- 試合で日本全国移動しますが、ホテルで食べるものはいつもとおんなじものだそうで、北海道に行ったからカニを食べるとかそういうことはないそうです。また、必ずブロッコリーなどの緑黄色野菜を出してもらうようにお願いしているそうで、天童でもよそに行っても外国産のものは出していないそうです。
- ビタミンやミネラルなどを補うために、ご飯に雑穀を混ぜたり五穀米を食べたりするそうです。このたび退団した荒木麻里(あらき・まり)さんはそういうものを見たことがなかったらしく、食事当番で炊き上がったご飯をまぜる時に「喜代美さん大変!ご飯に鳥のエサが入ってる〜!」と大騒ぎしたことがあるそうです。
- 佐々木みき選手と吉原知子(よしはら・ともこ)選手は大の納豆好き、しかも山形の納豆をご指名なんだそうです。アテネオリンピック前の合宿の時には、「納豆食べた〜い!」という電話が入ってきたそうで、飛行機に乗ってわざわざ山形から大阪まで納豆を持っていったそうです。関西にも納豆はあるはずなのですが、あちらには小粒納豆しかなかったそうで「山形の粒の大きい納豆じゃないとダメ!」というご要望で、その後も何度か納豆を送ったそうです。
- 納豆好きという点では共通のお二人ですが、食べ方は違っていて、佐々木選手は山盛りご飯のどんぶり飯に落ちそうになるぐらいに納豆をかけて食べるそうですが、吉原選手はご飯にかけずパックに入ったまま白くなるまでグルグルかき混ぜてそのまま食べるんだそうです。ちなみに、栗原恵(くりはら・めぐみ)選手も納豆が大好きだそうです。
- 食事の際には、果汁100%のオレンジジュースか低脂肪乳か麦茶を飲むようにしていているそうで、鉄分の吸収を邪魔するので、緑茶やウーロン茶、コーヒーはご法度なんだそうです。
- 山形には、里芋を牛肉やネギ、ごぼう、豆腐、コンニャクと一緒に煮るしょうゆ味の鍋料理「いも煮」という郷土料理があります。秋には河原などで「芋煮会」をやるのが風物詩になっていますが、これは栄養素的には非常に良い食べ物で、選手には1年を通して提供しているそうです。
- 日本のいろんなところでムシを食べる風習がありますが、山形ではイナゴを佃煮にする郷土料理があります。小さいバッタ、緑色のコオロギといった感じのムシで初めて食べるときには勇気が必要ですが、カルシウムもミネラルも豊富な食べ物だそうです。でも、選手がこれを食べているかどうかは聞かず仕舞いに終わりました。
- (関連ページ)
- ■天童のニュース:パイオニアレッドウィングス
- http://www.ikechang.com/news/pioneer.html
- ■いも煮の紹介(平成鍋合戦)
- http://www.ikechang.com/pot/list0.htm#imoni