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天童のニュース(平成22年12月6日) (最終更新:2010年12月7日)

2010年12月6日(月) 天童市議会、芳賀地区への新駅設置で一般質問
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 12月6日に行われた天童市議会12月定例会「市政に対する一般質問」において、73.2haの事業規模で開発が進められている天童市芳賀土地区画整理事業に関する一般質問が出されました。

 まず、会派「政和会」の松田光也(まつだ・みつや)議員が「都市計画道路天童山形空港線の整備について」と題して質問しました。天童山形空港線はJR天童駅の西側を南北に貫く4車線の道路で、計画上は、山形空港の西側を通る山形県道20号「山形羽入線」から、山形県総合交通安全センター前を東西に走る山形県道24号「天童寒河江線」を突き抜け、山形市馬見ヶ崎のジャスコ山形北店まで延びる道路です。

 松田議員は

などを挙げ、地元で既成同盟会を立ち上げるので、天童市単独ででも山形県に対して積極的に要望をしていくよう求めました。

 これに対して、山本信治(やまもと・しんじ)天童市長は、単独でやることも重要だが東根市と連携して要望していくことも重要だとして、今後も協力しながら山形県に働きかけていくことを表明しました。松田議員は再質問において、天童山形空港線の整備は南側で進んでいる芳賀土地区画整理事業にプラスの影響をもたらすだろうとし、ぜひ積極的に要望していってほしいとエールを送りました。

 その後、共産党天童市議団の伊藤和子(いとう・かずこ)議員が「芳賀土地区画整理地内の新駅構想について」と題して質問しました。

<伊藤和子(いとう・かずこ)議員の一般質問>

 昨年6月末の市議会全員協議会に芳賀土地区画整理事業の土地利用方針が提示されたときに、将来構想として小規模な新駅構想が出され、議会では会派会長会議で、「新駅については将来の構想と言っているが、位置づけが曖昧であり、新駅施設費、周辺整備費、管理運営費の負担がどうなるかも明確でなく、白紙に戻すべきである。ただし、組合がJRと協議のもと、費用も含め独自でやるのであれば異論は挟めない」と意見を提出していると思います。

 今年9月末の経済建設常任委員会で芳賀土地区画整理地内に新駅を設置することについて、「今年の8月6日に市長自らJR東日本東北支社を訪ね、8月下旬に要望書を提出した」との報告がありました。提出した理由は、高齢者社会が進む中、地球温暖化防止、低炭素社会構築のためにも公共交通機関の整備が必要である。総合運動公園の利用者が年間90万人あり、Jリーグ開催時の混雑解消のためにも必要と言っているようであります。

 平成16、17年度にJR東日本コンサルタンツ株式会社に調査検討業務として委託しまして、平成17年8月にその報告書が出されております。それによりますと、新駅の概算工事費は2億2179万5000円、これは平成16年度価格でありますが、そのくらいかかり、別途必要な経費として、増加用地分の用地買収費、広場、駐車場、駐輪場、東西自由通路、公衆トイレなどの工事費、また工事用通路に必要な工事費、地質不良により変更が必要な場合の経費、新駅にかかる開業設備費、JR用地とする箇所への側溝、線路内立ち入り禁止柵の設置費など、このような経費が別途かかるようでありますが、それぞれどれくらいになるのか検討されているのでしょうか? また、費用負担は誰がするのか、検討されて要望をお出しになったのでしょうか? その辺の内容についてお示しいただきたいと思います。

<山本信治(やまもと・しんじ)天童市長の答弁>

 平成21年度第7回市議会定例会において水戸保議員の一般質問に対し、新駅設置に対する基本的な考えをお答えしておりますが、芳賀土地区画整理事業が仮換地指定等まで進捗したことに合わせ、JR仙台支社に対し正式に要望書を提出いたしました。

 JR仙台支社においては、県の協力をいただきながら提出した資料等を参考に、新駅の設置の可能性について具体的な検討を行っているとのことです。が、特に採算性や新駅への停車時間によるタイムロス等が課題になっていると伺っております。

 御質問にあります新駅の建設費用や維持管理等については、平成16年度から17年度に実施した「新駅調査検討業務委託報告書」における試算では、本工事約2億円、時刻表や運賃表示の変更などの開業に伴うソフト的な費用が約1億円と見込まれておりますが、現在は、新駅設置の可能性について検討している段階であり、設置が可能になった段階で、設置費用やスケジュール等についての具体的な協議がなされるものと考えております。

 新駅は、芳賀土地区画整理事業地域の宅地の利便性の向上に加え、低炭素社会の構築、高齢化社会への対応、さらに山形県総合運動公園の利用拡大や、Jリーグ開催時の周辺地域の混雑解消への効果も期待されているものであり、県の支援をいただきながら、要望活動を強化してまいりたいと考えておりますので、御理解をお願いいたします。

<伊藤和子 議員の再質問>

 駅の費用、築造費に2億いくら、そしてその他の費用で1億円ということで3億円かかると。それはだいたい、「まだ方針が決まっていないのではっきりしてから検討する」というようなことを言っておられますが、実際問題として、その新しい駅をつくるとして、いまのその駅舎をつくる分2億円というのはたぶん議会のなかでも「それは市で出すんだろうな」っていう風な認識だけなんですが、その他の経費ですね、いろいろな工事費について、いったいどこが負担するのか?

 それから、実際に採算が取れる駅ではなさそうなので、運営、管理維持経費については、だいぶ補填していかなければならない。そういう経費はいったい誰がもつのか。そういうところがまだ明らかになっていませんし、議会のなかにも「新駅をつくる」っていう風なきちんとした表示はしてないと思うんで、その辺について、これから先どういう風に、JRの結果を待ってから進めるのか、その前にその説明があるのかどうかお聞かせください。

<山本信治 天童市長の答弁>

 先ほど申し上げましたように、県のご指導をいただきながらJR東日本のほうにわたくしも行って参りました、新駅の設置について行って参りました。その、県のほうとしての総合運動公園との約100万人近いお客さまが訪れるというようなことも含めて、そしてまた周辺の混雑緩和なども考えますと、非常に効果のあるものだなと。そしてまた、天童市にとっても十分、まちづくりのためには大きく寄与するものだろうというような考えのもとで、県のほうにもいろいろご指導いただきながら行ってきたことは事実であります。

 ただ、いま費用の問題、出ておりますけれども、今後の維持管理費とかあるいは駅の設置そういうものについてはですね、いまわたしのところに入ってきているところでは、採算性という部分で非常に厳しい査定が本社のほうであるんだそうでございまして、なお、われわれはそれに対して「こういう資料を出しなさい」というものをご提供してるということですけれども、大変厳しい環境だと思います。

 JRも民間企業になりましたので、そういう部分では大変厳しいという状況は聞いております。そのなかで、われわれはいま知らせを待っているわけですけれども、もしそういうような状況で設置が可能だということになればですね、今後みなさんにもいろいろとわたくし自身のまちづくりに対する考え方も含めて、お話させていただいて、そしてみなさんからもご意見いただいたなかで、そういう部分も整理していかなければいけない。いま現在はそのように思っております。

<伊藤和子 議員の再質問>

 目的は低炭素社会の構築、なんていうのは分からないわけではないんですね。ただ、そうした場合に、その、「駅つくったからじゃあ電車で通って下さい」と言っても、この山形の交通環境のなかで、うまくそれを利用して働きに行けるかっていうのが一番の問題だと思うんですね。いま高擶駅も1時間に1本程度の運行ですし、ほんとに通勤可能なのかって言ったら、これまた大変な状況があるんではないかな。ほんとに採算は取れる状況ではないな、と思います。

 この、ただ、今「決まったらご相談します」ということですけれども、決まってからということは「決まったのでこの予算を使ってやりますよ」という風な提示になるのではないかな、と心配しています。やっぱりその前で、もう少し内容を吟味して、費用も含めて議会に提示していただいて、検討して進めていただきたいなと思うのでよろしくお願いいたします。

(関連ページ)
■天童のニュース:芳賀土地区画整理事業
http://www.ikechang.com/news/haga.html
■[2010.03.03] 天童市、芳賀地区にJR新駅と子育て支援施設を計画
http://www.ikechang.com/news/2010/news1003j1.html#20100303
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