全国中学生選抜将棋選手権大会で優勝した渡邉東英(わたなべ はるひで)さんが、プロ棋士への登竜門である奨励会への入会を決めました。渡邉さんは、天童市少年少女将棋教室に所属する中山町立中山中学校(なかやまちゅう)1年生で、「将棋のまちからプロ棋士を」という悲願がいよいよ叶うかもしれません。
将棋の中学生日本一を決める大会で優勝した中山町の中学生が、きょう行われた日本将棋連盟のプロ棋士養成機関の入会試験で対局に勝利し、入会できる見通しとなりました。
全国中学生選抜将棋選手権大会で優勝した渡邉東英さん(NHKニュースより)
中山町の町立中山中学校1年生の渡邉東英さん(12)は、8月3日から4日にかけて天童市で行われた全国中学生選抜将棋選手権大会で、山形県代表として初めて優勝しました。
渡邉さんはきょう、東京の将棋会館で、日本将棋連盟のプロ棋士養成機関「新進棋士奨励会」の会員になるための試験に臨みました。試験は奨励会の会員3人と対局し、1人以上から勝つのが条件で、渡邉さんは2人目の対局で勝利したということです。最終的な合否は面接試験などを経て本人に通知されますが、事実上、合格が決まったことになります。
渡邉さんは、早ければ9月18日から奨励会の会員同士の対局に参加し、プロ棋士への階段を歩み始めることになります。
渡邊さんはNHKの取材に対し「日々努力して、なるべく早くプロ棋士になり、お世話になった人たちに喜んでもらいたい」と、話しています。
中山中1年の渡辺東英(はるひで)さん(12)=中山町長崎=が18日、プロ棋士を養成する日本将棋連盟の「新進棋士奨励会」の入会試験に合格した。本県からの合格者は5年ぶり。「第一の目標が達成できた。最終目標のプロに早くなれるよう頑張る」と意気込みを語った。
去年に続く2度目の挑戦。天童市で今月3、4日開かれた全国中学生選抜将棋選手権大会で県勢初の優勝を果たし、受験者同士で対局する1次試験は免除になった。この日、東京都渋谷区の将棋会館で行われた2次試験に臨んだ。級位を持つ奨励会員との3番勝負で1勝するのが条件で、渡辺さんは2人目の相手に勝って合格を決めた。
渡辺さんは「すごく緊張したけど、去年も受けているので万全の準備で臨めた。研究した通りの形がはまった」。一緒に上京した父武弘さん(49)は「ここからがスタート。師匠になる加瀬純一・七段(58)からも長く厳しい道になると声を掛けてもらったようだ」と語った。渡辺さんは9月から月2回、将棋会館に通って腕を磨く。
本県出身の現役プロ棋士は阿部健治郎七段(27)=酒田市出身=のみ。奨励会には現在、三段の阿部玲央(れお)さん(17)=鶴岡市、鶴岡高専2年=が通っている。
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